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始原の魔術師〜時を旅する者〜  作者: 小さな枝切れ
第6章 死と薄まる団結
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準備は整いつつあり!

「儂の負けである!今日より約束通りサハラよ、お前の配下になるのである!」



その翌日ギャレット本人が俺たちを呼びに来て、ノーマ侯爵の館に向かった。

俺達、セッター、レイチェル、セーラム、オルに加え、キャス、女将さん、ボルゾイ、そしてレジスタンスメンバーの3人。加えてキャスがワイプオールと旦那さんを連れてきた。

ワイプオールはヴァリュームを取り返した事を俺に感謝をしていたが、どちらかといえば女将さんの手柄だろう。

女将さんは女将さんで旦那さんが来た為、早速あんたお前と抱き合っていたーーー



ギャレットはもう兜をつけておらず、素顔をさらしていた。


「侯爵から許可された、と言うより解放されたんだよ。サハラのおかげだ。これでまたギャレットとして生きていける。

それとワイプオール様、お久しぶりです。そしてヴァリュームを守れず申し訳ありませんでした。この不始末如何様にも罰して下さい」

「もう良い。其方は其方で苦労させたな。私も帝都を皇帝を守れなかったのだから同じだ。これからは力を貸してくれ」

「はっ」


という事だった。他の2人の騎士達も同様の処置を取られたそうだ。ただ今後今更どうするか迷っている様子らしい。

そして今、俺たちは全員でノーマ侯爵と会い、今に至るわけだ。



「ノーマ侯爵、配下になってくれとは一言も俺は言ってませんよ。ただ寝返ってもらいたいだけです」

「うむ、では本日より儂は侯爵ではなく、ただのノーマである。

それでレジスタンスは儂に何を望むか?」


俺ではなくワイプオールに目を向ける。

ヴァリュームを取り戻した今レジスタンスは全軍で帝都奪還に移し、ノーマには後方よりヴィローム、ヴェニデ、ヴォルフを取り返して欲しいと伝えた。タイミングなどは使い魔で連絡を取るようになった。

そしてそこで初めて俺が自然均衡の神の代行者である事、キャスが魔法の神の代行者だと明かす。そして…


「ここにおられるレイチェル様こそレドナクセラ3世の忘形見。レイチェル=エル=レドナクセラ姫だ」


カッと目が見開いたのはギャレットと一緒にいた元騎士の2人だ。慌てて立ち上がると臣下の礼を取り出す。


「うわわ、ギャレットさん辞めて。私まだ姫とかよくわかってないんだから」


ノーマはノーマで俺とキャスが代行者だと知ると、大洪水の事はさすがにデマカセと思っていたらしかったが、事実であると分かると事の重大さに驚きながらも、俺に負けたのも頷けると勝手に納得していた。



最終的にヴァリュームはノーマにそのまま任せる形で俺とセッター、セーラムとオル。そして女将さんと旦那さんが残る事になり、ノーマを支援する事となった。

レイチェルがグズったが、ここまでくるとそろそろ姫であるレイチェルは、もう今までのように好き勝手できなくなっている。



こうして俺たちレジスタンスは順調に準備が整いつつあったーーー




レイチェルは戻り際に育ての両親に挨拶をし、ワイプオールが2人に育ててくれた事を感謝しキャスの魔法で帰って行った。






「なぁセッター、約束通り私に勝ったんだ。願いを聞くから言ってみるといいよ」

「ーーー」

「なんだ?よく聞こえなかった」

「父さんと…呼ばせてください」



ここにもまた過去の清算を済ませた2人がいた。






「ねぇサハラ、あたしってずっとパパって呼んでたけど本当のところ嫌だった?」

「ん〜、別に嫌じゃなかったよ」

「お願い…してもいい?」

「聞くだけ聞く」

「ずっと側にいてもいい?」

「嫌だ」

「な!少しぐらい悩んでくれたっていいじゃん!イイもん、勝手に着いてくから」

「オルはどうすんだよ」

「オルくんも一緒だよ」

「そっか」


どうやらセーラムはセーラムで俺に引っ付いてくるつもりらしい。


全てはレフィクルが終わってからなんだけどな。後は神々がレフィクルの魂を死極に封じてからだな。



結局キャスにもシャリーの事は分からないままだった。と言うよりも飲み比べの時の酒気で酔って、さっさと寝に行ったからな。





「わ、儂の妻になってくれ!」

「あんたとうとう頭のネジ飛んじまったのかい?あたしゃ人妻だよ」

「人のぉぉ、妻をぉぉぉナンパしてんじゃぁぁねぇぇぞぉぉ⁉︎」

「酒も飲めん奴が旦那ヅラすんじゃないのである!」

「んだとごるあぁぁぁ!」

「いつでも相手になってやるわ!」

「喧嘩止めるさね、2人を止め…られそうな奴はいなさそうさね…あたいの為に争わないで。ふふっ」


コッチもコッチで色々あるようだ。




さぁ神々よ。俺たちはほぼ準備は整えた。次は神々の番だ。


神々が約束した2〜3年のうちの1年半が過ぎ去っている。『魂抜きの籠手』がいつ出来るのか、そしてレフィクルの魂を死極に封じるのにどれだけかかるのか。

よく知ったヴァリュームに戻ったのだから、今のうちにできる事をしておいたほうがよさそうだ。




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