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始原の魔術師〜時を旅する者〜  作者: 小さな枝切れ
第5章 霊峰竜角山攻略
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キャスの観察

本日2話更新しました。

僕の無茶なお願いにサハラ達が付き合ってくれることになった。まぁホントは僕1人で十分事足りる事なんだけどね。

ただ、1度だけでいいから、サハラの大切な仲間達と一緒に冒険がしてみたかったっていう僕のワガママ。


今もこうして一緒に歩いているけど、みんな仲が良くてほ〜んと羨ましい。僕にもこんな頃がむか〜しあったなぁ。


僕が転生した頃はちょうどバルロッサ魔導王国が元レドナクセラ帝国一帯を支配してたんだけど、魔法適性のないドワーフ族と獣人族が虐げられていて、魔導王バルロッサが赤帝竜ルースミアに熱をあげちゃって国がどんどん荒れていった頃だったんだけど、その頃僕も仲間と一緒に冒険したなぁ。


定命(モータル)はエルフと言えどいずれ死んじゃう。それ以来僕は友達なんか作らない事にしたんだけど、今回は違う。僕と同じく神様の代行者のサハラに出会えた。しかもしかも僕と同じく日本から来たって言うんだから、これも神様の思し召しって言うやつなのかな?

それとサハラと一緒にいるセーラムもハイエルフで不死(イモータル)だから今後とも仲良くしていきたいね。


もう、僕は独りぼっちじゃなくなる。



「何泣いてんだ?」

「え?えええ!泣いてない泣いてないよ。目に埃が入っただけ」


気がつくと僕は泣いていたみたいだ。




町から出る所で変な(ひと)が近づいてくる。明らかに僕…いやサハラ達が目当てっぽい。

サハラ達を見ればあからさまに嫌そうと言うか面倒くさそうな顔をしている。


「やっと見つけましたぞ!しかも勢ぞろいではないですか!今日こそ一緒に来て御主人様に会っていただきますぞ」

「誰?知り合い?」


僕がそう聞くとサハラは首を振って「無視」とだけ言って移動し続けた。他の人たちはと見てみれば同じ感じで、オルだけが僕と同じく不思議そうな顔をしていた。


「おおぅ、やっと来てくれるんですね。さぁ私が引率します。ついてきてくだされ」


それでも無視し続けるサハラ達が気になり、その変な(ひと)を観察してみる。

一見どこかの執事の様に見えるけど、身体中服ごと切れて傷だらけで体罰でも受けている様に見える。特に酷いのが首の辺りで、前後に何かで挟まれた様なクッキリとした痣があった。

虐待…じゃなくて、主人からの体罰かなぁ?それにしてもやり過ぎだし、隠そうともしないでそのままの格好のこの人も変だよね。

とりあえずはサハラ達とこの(ひと)を観察してみれば何かわかるかな?



「なぁ方向こっちなのか?」

「え?うん、そそ」

「もちろんですぞ」


あれ?今の僕に聞いたんだよね?前を歩く(ひと)も返事した…まさか目的地が同じ?


「魔力よオーラを発し我に示せ、魔力感知(ディテクトマジック)


これで僕の視界に入るもので魔力が感じられるものは輝いて見える。


まずはサハラ達を見てみよう。セッターの持つ7つ星の剣と外套が光っている。特に剣はすごく強い輝きから魔力の高さが伺えるね。

続いてマルス、剣2本が輝きを放っていて特にアルダは7つ星の剣には劣るがそれでもかなり輝いている事から、相当な魔力が篭ってる感じだね。

レイチェルさんはうわわ、なんだあのローブすんごい魔力の輝きだ。あんなに魔力を持ったローブは初めて見たよ。背負ってる矢筒と弓も輝いてるけど、ローブの所為で霞んじゃってるや。

で、セーラムさんは…えーとこれまた凄い輝いてる指輪をはめてる…この輝きってアーティファクト?まさか…ね。

エラウェラリエルさんはローブが輝いていて、うーんこの差はなんだろう…

さてさてサハラはどうかな?期待しちゃうぞ!


バチンッ!


ありぇ〜?魔力感知(ディテクトマジック)が打ち消された?なんで?


僕はもう一度魔力感知(ディテクトマジック)を使用してサハラを見てみると先ほど同様打ち消された。


えーと………一応僕魔法の神様の代行者なんだよね?慌ててサハラを見れば何してんだと言わんばかりの顔で僕を見つめている。

うん。

さすがサハラだね!


っとそれはさておき前を歩く(ひと)を確認しなきゃ。えーと…あーやっぱり魅了(チャームパーソン)掛かってるね。強制解除もできるんだけどここは泳がせたほうが良さそう。




「サハラごめんね」

「え?なんだよいきなり」

「ちょっと面倒なことになりそう」

「アイツか?」

「…の御主人様のほうかな?」



せっかくほとんど使われていない洋館も見つけたのになぁ。



読んでくれてありがとう。


今回はキャスの視点で書いてみました。


次回の更新は日曜日です。

明日はたぶんないと思います。

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