閑話 地獄のコースター
特に本編には関係ないので閑話にしました。
急降下をしながらゴールドドラゴンが元の場所に戻り、よろよろと涙目で俺がドラゴンから降りるのを見た仲間が慌てて駆け寄ってくる。
「大丈夫か!」
マルスが叫んでくるが、俺は降りたその場で嘔吐してしまう。
乗り物酔いとはまた違った浮遊感というか、不安定感が非常に気持ち悪いのだ。
そういえば会社でこの話になった時にある奴がこんな事を言っていたのを思い出す。
男って股間でバランスとってるじゃね?そうかもなと妙に納得しあった馬鹿馬鹿しい話だ。
そんな事を思い出しながらいると、
「何をした!」
マルスを先頭にセッターとセーラムがゴールドドラゴンに向き合う。
そのゴールドドラゴンはと言うと溜息を1つつくと、俺に治癒魔法を施した。
「お、胸のむかつきとかがなくなった。
あ〜皆んな誤解だから気にしないでくれ」
そんな一言で片付くはずもなく、結局事の末端まで話す事になって俺は俺の恥部を晒す事になってしまった。
ところがだ、この世界には当然ながらジェットコースターのようなものは無い。つまり急上昇急下降を体験する機会なんて無い。
そんなに恐ろしいものなのかというマルスに俺はなんならお願いして体験させて貰ったらどうだ?と冗談のつもりで言ったつもりだったが、ゴールドドラゴンも何故かノリノリに見えた。
そして本当かどうか試してやると意気込むマルスとセッターが地獄のコースターにチャレンジする事になった。
思い知れ。
「ス、スマナカッタ…」
地獄のコースターを終え、戻ってきたマルスが涙目で謝罪する。無言のセッターは顔が真っ青になっていて、
あ、倒れた。
セッターがノックダウンした。
「あの〜、サハラさん私たちもこれを体験しないといけないんですか?」
「う〜、こわいよぉ」
「いや、君たちは体験しなくていい、むしろやめておいてくれ」
「何故だサハラ!女だからと差別はいけないぞ!」
「そうです!マスターは女性に優しすぎます!」
「ちょっとマルスもセッターも酷くない?」
お前ら…何も知らないでそういう事は軽々しく言うもんじゃ無いぞ。たいていの女はこういうのが得意と言うか、好きなんだぞ。
「分かった。その代わりその後俺は一切関与しないからな。俺は止めたからな」
「気持ちよかった〜」
「楽しかったですね」
「爽快よねぇ。これは癖になりそうだわ」
ほらな。やっぱりこうなったよ。
「ぬぁぜだぁぁあああ!
あれが気持ちいいだと!楽しいだと!爽快で癖になるだと!
ありえん!あり得るはずが無い!」
元の世界でもそうだったが、やはりこの世界でも変わりなかったか。どうしてこう女はコースター系に強く、そして楽しめるんだか。
マルスと女性陣で言い争いが起こっているが、まぁ何を言おうがあれでビビった俺たちに言い負かせす要素は無いんだがな。
そういや、ウィザードの魔法には飛行があったと思うがあれはコースター系に弱いとキツいんだろうか?いや、自分で上昇下降の速度を決められるし、自分でコントロールするんだから大丈夫なのか?
そんな事を考えていると3人にコテンパに言いくるめられたマルスとセッターが小さくなっていた。
読んでくれてありがとう。
短いですが閑話を加えました。
思えば主人公のサハラって全く強くないですね。死にかけること多いし、怖がりだし…
でも安心してください。腕輪の力はあと1つ残ってます!そしてもう間もなく使う予定です。最強とかつえええになるかは分かりませんが期待していてください。
それでは




