マッキーとマーキーがいつも分からない件
「絵美ちゃん、マ……」
私たちは机を向かい合わせにして、健康診断カードに名前を書こうとしている。
「マッキー……マーキー持ってる?」
「和佐ちゃん、マッキーが正解だよ。」
絵美ちゃんが筆箱からマッキーを取り出す。
「ああ――いつもわからなくなるんだよね。」
私は受け取って、ペンの表面を確認する。
「和佐ちゃん、あれじゃん、マーカーと混じっちゃうんじゃない。」
「そうか!そういうこと?一瞬で謎が全て解けた。」
私は『極細』の方で名前を書こうとしたが、掠れてしまった。
「こっちインクなくなってるみたい。」
「いつも極細からなくなるんだよ。」
「わかる。私、『確実に今、極細が必要です』ってときじゃないと極細使わないようにしてる。」
私は、『細』で何とか名前を書く。
「あと、『極細』のふたで極細の頭を割っちゃうときない?」
「ある。書いたら二行になっちゃう。」
「そうそう。あれさァ、なんとか戻そうと思って、紙にギュッってしない?
でも、結局戻らなくて、一つの『極細』が消えるんだよ。
ただでさえ、『極細』は貴重なのに。」
「そもそもふたが小さいもんねえ。あれはトラップだよ。」
「トラップだ。かなりの確率で、ふたを閉め切ってなかったりするし。ギュッて。こう。」
「もう、マーキーって呼べばよくない?」
『【BL】終局の悪魔―俺を利用するはずの白髪高官が、なぜか俺の目を美しいと言ってくる―』
ドルチェ×フィーネ(左右固定)、終盤に向けて身体接触も保証です。
全51話、9月16日完結予定。
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