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ゲームの世界は好きだけど転移したいなんて言ってない!  作者: For-rest-one
第一章 悪炎竜『マローガドラコ』
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休憩の随に

「よし、そこまで。 太刀筋くらいはマシになってきたな。 二十分の休憩だ」


「ハァ……、ハァ……。 ……はい」


 渋々ながらも僕は鍛錬を続けている。

 この世界の為に尽力する義理は無いが、どうやら元の世界に帰るためには、この世界の人達の協力が不可欠なのだそうだ。

『協力を乞うにも、異世界から来たただの学生なんかに手を差し伸べる人は居ない。 帰還の第一段階として、まずは周囲の信頼を得よう』とは、男の助言だ。


「――と言っても、今まで戻れた奴は数人程度だからな。 まあ、そもそも帰りたいと思ったやつが少ないのもあるが」


 彼はそう言っていた。


 それにしても、鍛錬がかなりキツい。

 持久走でもやらされているかの様に疲労が激しい。

 しかし、通常二日から三日で修了するところを、一日足らずで終わらせる予定なのだ。 残当だろう。


「ふぅ……。 ところで、……師匠?」


 休憩もそこそこに、男に話しかけた。

 師匠という呼び方は、今思いついた。


「おう、なんだ? ()が弟子」


 名前も知らないので、こうとしか呼べなかっただけだが、男は合わせてくれた。


「今の内に色々教えてくれませんか? 暮らしや文化などについても」


 世界間の違いに興味が湧かなかった訳では無いが、数日程度で帰れそうにないと分かった以上、こちらの世界を知っておくべきだと判断したのだ。


「ああ、確かに全く教えてなかったな。 んー、と言っても話すことはあんまりねえな。 基本、どの世界も結構似通ってるっぽいしよ……」


 意外だ。

 一方の世界でのタブーが、もう一方では取り留めのないこと、なんて有り得そうな話だというのに。


「まあ、先ずは国について話そうか。 この国はある国王が治めていて、俺はその国王の近衛兵兼騎士団長って訳よ。 ここら一帯では栄えてる方だが、一番って程ではねえ。 住民間での小さないざこざは時々あるが、長閑(のどか)な所だぜ、ここは」


 王に直属とは、やっぱりこの男、偉い人なのか。


「……いや、今たしか戦争中の国が一つだけあったな。 とはいえ、体裁上周囲の国々に合わせてるだけで、好戦的ではないが……」


 国同士の(いが)み合いは、何処の世界にもあるんだな。


「経済についても、大方そっちの世界と同じだ。 農業を営む奴もいれば、店やなんかで接客する奴もいる。 ああ、後は迷宮(ダンジョン)の探索を生業にしてる奴もいたな」


()()()()()……?」

キーワード詐欺は一先ず回避しました。


改稿(20/07/20)

結構に通ってる→結構似通ってる

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