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ゲームの世界は好きだけど転移したいなんて言ってない!  作者: For-rest-one
第一章 悪炎竜『マローガドラコ』
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剣の鍛錬

「さて、一日しか時間が無いとはいえ、ドラゴンは生半可な腕で勝てる相手じゃねえ。 早速今から鍛錬を始める」


 十分な説明なしに訓練が始まってしまう。

 しかし聞いたところでまだ話してはくれなさそうなので、渋々承諾する。


「まずは鍛錬場までひとっ走りするぞ。 俺の後にしっかり付いて来い!」


 そう言うや否や、男は部屋を飛び出し、廊下を左に曲がって行った。

 あちらは僕が通ってない方だ。

 見失うと面倒だな……。


 部屋の中に残った二人の兵士を尻目に、僕も部屋を飛び出した。




「ハァッ、ハァッ……」


 僕は男を追い、鍛錬場に着いた。

 ここまでかなりの距離があって、普段運動していない僕は既に息が上がってしまった。

 男は若干僕の為にスピードを落としてくれていたようだが、最後の直線で一気に離してきたので、時間差で到着となった。


「おっ、来たか。 ……ははっ、なんだなんだ。 もうバテちまったか。 先が思いやられるな」


 男は平然と立っていた。

 さすが兵士団長と言うべきか、凄まじいスタミナだ。


「ちょっと、待ってっ、くださいっ……。 ――はぁ……」


 ようやく息が整った。

 顔を上げて周りを見る。


 鍛錬場は屋外にあった。

 天井はないが周囲は城壁で囲まれており、広い中庭に造られているのだろう。

 多くの兵士が鍛錬に励んでいて、グループを形成し共同で鍛錬する者も居れば、木造の案山子を打ち込み台として木刀を振るう者もいる。

 なんか、『ザ・鍛錬場』って感じだ。

 そしてその中央付近に立つ男の傍には、素材が違う案山子が二体あった。


「よし、準備はいいか? 早速お前の太刀筋を見せてもらおうか」


 そう言うと男は二体のうちの一つ、錆びた案山子を指した。


「その剣は勿論木製じゃねえからな。 金属製カカシも用意してあんだ」


 その案山子は見るからにボロボロで、長いこと使われていたのだとひと目でわかる。


「先ずはこれをその剣で、真っ二つにしてみろ」


 ……ん?


「えっと……、この剣で、そのカカシをですか?」


「ああ。 他に何がある?」


 何て無茶な。

 木製でも上手く切れるか分からないのに、ましてや金属製だ。

 ()()()()()()()()()……。


「ほれ、いいから振り下ろしてみろ」


 全く切れる気がしないが、取り敢えず言われた通りにする。


(カキーン……)


 案山子は見た目通りかなり硬く、全く歯が立たなかった。

 これでも力入れたのだが……。


「ははっ、やっぱりな。 お前、()()()()()()とか思っただろ?」


 心を見透かしているかのような発言に、思わず息を呑んだ。

 確かに、男の言う通りだが……。


「そうですが、それが何か……?」


「ああ、関係おおありだ。 さて次は、こっちで試してもらおうか」


 男は関係があると言うのに説明せず、何食わぬ顔で残りの案山子を指した。

 こちらは先程と違い、柔らかそうな素材だ。

 藁人形をそのまま大きくしたような見た目をしている。


 これなら、僕でも()()()()()()……。

 剣を両手で強く握り締め勢いよく振りかぶる。


(ザクッ)


 歯切れの良い音と共に案山子はいとも容易く両断された。

 しかし、僕の顔色は明るくない。

 いくら切れたとはいえ、所詮は柔らかい素材の……。


「いいや、違う」


 男は否定した。


「今のカカシ、金属のやつよりも丈夫に作られてんだぜ。 よく分かってきたじゃねえか」


 ……え?

修正箇所 思わずドキッとした→思わず息を呑んだ

(20/05/25)


改稿 訓練所→鍛錬場

(20/07/20) どっち使ってるか分からなくなりますね……

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