再評価の必要性
「まずあなた方は現在、冒険者になったばかりですので初級冒険者として登録されています」
それは既に知っている事だ。
冒険者には各個人の向き不向きがある故に、例えどれだけ偉大な功績を残した人物であろうと、最初はみな平等に初級冒険者扱いとなる……、と師匠が言っていた。
「本来、昇級試験を受けるには、一定期間が経過した上で規定数の依頼を達成したり、相応な強敵の討伐を成功するなど、ある程度の実績が必要なのですが……、今回は特殊なケースなんです」
と、言うと?
「今回の”クルーベアの群れ”は、戦闘慣れした中級冒険者のパーティが妥当な戦力であるとされています……、ですがあなた方は、方法や経緯はともかく、その討伐に成功しました」
……まあ、魔力に物を言わせて遠距離から攻撃し続けただけだが、確かにそうだ。
それさえも、ダリアが居なければ危うかったが。
「初級冒険者、それも駆け出しの2人組が大きな被害をも出すこと無く討伐に成功したとなれば、適正戦力と実際の脅威度に齟齬がある可能性を考慮しなければなりません。 その場合、魔獣の脅威度を再評価する必要があるのですが、”クルーベアの群れ”はその目撃例からして少なく、格上の相手からは基本的に逃走を図るという習性を持つため、再評価は困難です」
それなら召喚魔法を使えばいいんじゃないか、と職員に提案してみたが、召喚で呼び出せるのは独立した個体であるが故に、群れとしての特異的な振る舞いはしないのだと言う。
「そこで、冒険者であるあなた方の再評価をすることになりました。 今回の試験に合格して頂けたら、あなた方は既に中級冒険者としての実力が備わっていることが示され、辻褄が合います」
なるほど。 要は、冒険者や魔獣の力を評価するシステムに矛盾が生じないよう、僕達の評価を修正したいということか。
もう少し進めたかったのですが駄目でした




