月の涙 #7
…僕は悩んで、言葉が出せずにいた…。
…と、ちょうどその時。
「…ぐ……」「…う」
「あっ…スイ!アメストも!」
部屋の奥に眠らされていた、スイとアメストが体を起こす。
よく見ると、二人は特に傷が酷い。
けれど、その傷一つ一つに、治療が施されていた。
「うーん…あっ!ペアちゃん!だ、大丈夫…?」
そうスイが僕に声をかける。
「え、もう平気だけど…二人は大丈夫…?」
「……ぶっちゃけ痛い!」
アメストがそう話す。そりゃあそうだ。
「ねえねえ、この人誰?」
「あ…誰だろう?アメストの知り合い?」
「誰かわかんないって言ってるじゃん??」
二人はオリヴィアのことについて話している。
そうだ、説明しないと…
「えー!?やだやだ人間と一緒に暮らすなんて無理!!」
「人間と暮らす…か。考えものだね…うーん、まだ決めれないな…」
現在意見が割れております。
クリミアは「一緒に暮らす」。アメストは「絶対に嫌だ」。
スイは「決められない」。そして僕も「決められない」。
「ねえ、クリミアちゃん」
スイがクリミアにそう話しかける。オリヴィアと話していたクリミアは振り返る。
「どうかされましたか…?」
「クリミアちゃんは、それで大丈夫…?人間を信じられる?」
「あ…私が“今”信じているのは、人間ではなく、オリヴィアさんです。そして、オリヴィアさんが人間を信じていらっしゃるなら、私も、人間を信じます。」
…というのが今のクリミアの考えらしい…クリミアらしい考えだ。
さて、アメストだ。
「…アメスト」
「うん?ペアちゃんどうかした?」
「いや…住みたくないと言っても、ここから出る方法、今んとこ見つからないんだよね…」
「…あっ!そうじゃん!?え、強制人間生活…?それは嫌だよ…!あーでもなんとかできないのか…うーん…」
そう、「暮らしたくない」と言っても、それができるかどうかは分からない…!
僕たちは今現在窮地に立っています。さて、どうしたものか…
「っていうか、ここにいない4人は?捕まってない?」
ここにいない4人。ラピス、スフィア、ホープ、ベルー…。
アメストのその言葉に、オリヴィアが顔を上げる。
「…ここにいない、4人…?まだ4人いるんですか…?」




