奇跡の欠片 #2
『もしもーし、もしもしー』
『…聞こえるかな、聞こえるかな。みんな…』
「…な、なに、この声!?誰!?」
顔を起こしてベルーくんが叫ぶ。
時刻は午後8時。
現在、全員がリビングにいる。
………オリヴィアさんの死を聞いてから、ちょうど1ヶ月経った日だった。
ただ、声が……なぜか
「…僕にも聞こえる。」
そうだ、僕にもこの声が聞こえる。
いや、聞こえるのは……
「全員」のようだった。
「…この声…女の人の、声?」
スフィアが驚いて、そう口にする。
「うああああ!?だっだれ、誰…?」
一番驚いたのはラピスのようだった。
…いや待て。
全員と共鳴、しかも同時に共鳴ってどういうことだ?
共鳴は1対1で、お互いが心を許した相手にしかできない。
それは、共鳴が気持ちを「そのまま」伝える行為だから。
…が。
全員と…?
『…ね、…ラピス、落ち着いて…』
「う、うぅー…」
ソファに顔を埋めるラピス。少し落ち着いたようだけど…。
「…この声って、みんなに聞こえてる…?」僕は質問をする。
「…聞こえます…」「聞こえてる。」「聞こえてるよー」「聞こえる。」
全員に聞こえているようだった。
「…なぜあなたは、そんなことができる…?」
『うーん、そのためには、共鳴の仕組みを知ってもらったほうがいいかな?』
どこか間の抜けた、幼い感じの声が頭に響く。
この人は、何者なのだろうか。
『何者…そうだね。まずは自己紹介。』
『私の名前はアリアなんだよ。――――いわゆる、天使様、だよ。』




