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塔への歩みは恐怖を深める

ライワノール王の側近ハーネス達をピックアップ!

東の大陸に到着し、『黒の天使』の噂を点々と聞き回った結果、ある農村に辿り着いたライワノール王の側近ハーネスは、噂の根源である青年に出会う。


「少し話をいいか?」


ハーネスは青年の肩を掴み、黒の天使の話を聞き出した。


「もしかして、探しに行くのかい!」


ハーネスの聞き方に違和感を感じた青年は、探しに行くのかと思いハーネスに詰め寄った。


「なら、僕も連れて行ってくれよ!お礼がしたいんだ!」


青年がべったりとハーネスに引っ付くので、ハーネスは止むを得ないと思い青年を連れて行くのを承諾した。


「君は一度この森に来ているのだろう。案内を頼めるか?」


青年は一度、塔に辿り着いた前例があったので勝手に行けると判断し、ハーネスに「いいよ。僕で良かったら任せてくれ」と返事をした。

この判断が間違っていることも知らずに…


「では、行くか」


ハーネスの言葉と共に薄暗い森に足を踏み入れる青年と騎士達。



森の中を歩き続けて数時間、背景は一向に変わらずハーネスは汗だくになった身体を拭き取る。


休憩が必要だと感じ、近くの木の幹に腰掛け、キータローの様子がおかしい事に気付く。

キータローがこの森の経験者だからと安心して森の中に足を踏み入れたというのに、キータローは木の幹に座り込んだまま、辺りを見渡しダラダラと止まることの知らない汗を流し続けているのだ。


「キータロー。何時(いつ)になったら塔に着くんだ?」


ハーネスの言葉にキータローは大きく身体を震わせた。


「分からない…分からないんだ。」


キータローは俯き、頭を振る。


「分からないとは、どういうことだ?」


ハーネスは冷静にキータローの言っている意味を聞く。


「………小一時間ほど前から感じていたんだ。この森はおかしい……いくら足を進めても、同じ場所に辿り着いてしまう…」


キータローは、迷わないように農村から枝を落としていた。だが、農村までは辿り着かないというのに一度、枝を落とした場所に何故か戻っている。

無論、キータロー達は真っ直ぐに足を進ませている。なら、どうしてキータローが落とした自然に折れた枝では無く、人為で折った枝が目の前にあるのか。


背筋が、凍った気がした。


(あの日と同じだ…)

キータローの心は段々と恐怖に駆られて行った。

そんな気持ちも知らないハーネスはキータローに言い寄る。


「では、どうやってお前は塔に辿り着く事が出来たんだ!まさか嘘だと言うのか!」


迷う森など有りはしない。

一度行けたなら行ける筈なのだ。だが、いくら歩いていても塔を見つけられない。

ハーネスはキータローが嘘をついているのでは無いかと、思い立った。


「僕は嘘なんかついていない…あの日と同じだ。あの日も…」


キータローが震えだし、ハーネスが連れてきた騎士達も取り乱し始めた。


「一旦、中止だ。この森を抜ける…」

「森は抜け出せない!此処は魔の森だぞ…僕達はこのまま死ぬのを待つしかないんだ!」


ハーネスの言葉を遮ったキータローの突然の大声に、ハーネスも騎士達もこの状況がとても危ないことに気付く。


「くそ!どうしろって言うんだ!」


ハーネスは苛立ち、その苛立ちを近くにあった木にぶつけた。


すると、大地に凄まじい揺れが生じる。


「な、なんだ。この揺れは…」


立つこともままならない大きな揺れに人間はどうしようも出来なかった。


「本当に、死ぬしかないのか…」


信じたくない真実を受け入れようとした時、ある方角から怒鳴り声が聞こえた。


「うるっさい!!」





もうちょっと引っ張りたいなぁ〜とは思ったのですが、如何せん。

これ以上、思い付きませんでした。


明日はお休みします。


日間ランキング5位…あわあわあわ(嬉汗)


たくさんの方に読んで頂けて嬉しい限りです(*^^*)


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