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緊急会議は即終了

緊急会議です。

お待たせ致しました。


「東の大陸にある、魔の森についての会議を始めます。」


会議室には、西の国の重要人物が5人出席していた。

ハーネスから見て、右から陛下直属の騎士団団長。神官。魔法団団長。宮廷官僚、だ。


「我々が東の大陸に足を運んだ際、確かに『神の送り人』がいることが明確しました。」

「口を挟んでいいか?ハーネス殿。」


話の最中に右手を上げ、口を挟んだ者は陛下直属の騎士団団長だった。

亜麻色の髪に白緑(びゃくろく)の瞳。筋肉が程よくついた体は、緩く着こなした騎士服に包まれて左腰には長剣を差している。


「何でしょうか、ケヴィン団長」

「魔の森ってのは具体的どんな森だったんだ?」

「…我々が足を運んだ時には、この森から出ていけという風に天変地異が起き、水も食べ物も無い森でした」

「なら、この会議は終わりだ。陛下直属の騎士団で魔の森に行く。」


ケヴィンが両手を上げ、席を立とうとする。ハーネスは驚きケヴィンを止めようとするが、会議室を出たケヴィンの姿は、もう見えなかった。


「はぁ…」


ハーネスの溜息が会議室に響き、緊急会議はケヴィン団長によりお開きとなった。




*****




「お帰りなさい、ケヴィン団長。緊急会議早くに終わったのですね」


騎士団が集まっている部屋に戻ったケヴィンは、ふわふわの髪をした団員に迎えられた。


「あーー…うん。魔の森に陛下直属の騎士団が行くことになったから」

「え、えーーーーーーー!!!」


後ろ頭を掻き、騎士団のみんなにごめん。と頭を下げる。


「俺、会議とか苦手だから早く終わらせたかった。」

「団長ーー!魔の森ですよ!?あの、一生迷ってしまう。僕まだ死にたくありません!」

「大丈夫だ。魔の森って古くからある森だろ?」


にへら、と取り乱している団員の頭をくしゃくしゃと撫で、「俺に任せろ」と魔の森に行く準備をし始めるケヴィン。


「撫でないで下さいよ!僕もう16歳ですよ!それに、古くからある森だから危ないです!」

「古くからある森なら…妖精がいる筈…」


何やらブツブツと言っているケヴィンの声は団員達には聞こえなかった。

荷作りが出来たのか騎士団の団員に声を掛ける。


「大丈夫だ。絶対にお前達を迷わせない。死なせない!…『神の送り人』『黒の天使』の顔を見たい奴は、俺について来て欲しい」


ワァッと団員が声を高める中、心配性の団員はケヴィンの前をうろちょろしている。


「もー、団長のその自信はどこから湧いてくるんですか!」

「ロジェ~、団長がこう言ったら聞きやしねぇんだから腹括って、団長について行こうぜ。団長が断言したらイケるってことはいくらお前も知ってるだろ~」


心配性だな~ロジェは。と髭面に豪快なロムは酒を片手にわっはっはっと笑った。


「そりゃあ…知ってますけど。ってロムさん!そのお酒何本目ですか?!飲み過ぎはダメって言ってるのに~もう!」

「がっはっはっはっ!ロジェは良い嫁さんになるぁ~」

「あの…僕、男なんですけど…」


半分泣きそうなロジェの背中を軽く叩き、「ロジェも準備してきな」とロジェの部屋を指差し、ロムの酒を取り上げるケヴィン。


「はい!少し待ってて下さいね!」


急いで荷作りに取り掛かって行ったロジェの背中を見つめ、微笑むケヴィン。


「なんだかんだ言って、ロジェは誰よりも団長と行きてぇのが隠せれてないようですなぁ~」

「あぁ。」


ロムは走り去って行ったロジェの後ろ姿に微笑んでいるケヴィンの顔を見ながら、そ~っとケヴィンに取られた酒を取ろうとして、ポカッと殴られた。


「ロジェの言う通り飲み過ぎだ」

「ちぇー」


口の端を尖らせ大剣を背中に差したロムの顔付きが変わる。


「久々の遠出だなぁ~」

「明日の朝、日の出と共にライワノール国を出る。準備をしておけよ」


ケヴィンの声と共に団員は急いで準備をするべく、各々の部屋に走って行った。




その姿を見ながらケヴィンは1人呟いていた。


「何だか、鼓動が煩くなってきた…」


あの会議でのこと、何時(いつ)もなら考えてから意見を述べるケヴィンが考える前に述べ、気が付いたら会議室から出ていた。


「どうしたのだろうか…」


脈打つ鼓動を手で抑え、明日のために早く休むべくケヴィンは自身の部屋へと戻って行った。

この鼓動が何か分からないままーーーーーーー。



出てきた登場人物紹介です。

騎士団見習い:ロジェ

桃色のふわふわ髪

心配性

世話焼き

団長大好き


騎士団エース:ロム

焦げ茶の剛毛

髭面

背中に背負う大剣

酒好き

豪快


ケヴィン団長の紹介はまた今度です。

読んで頂きありがとうございました(o^-^o)

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