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エピローグⅡ
最終話となります。
「なんだ?あれ、気になるのか?」
ある日。
男は私に聞いた。
棚に並んだ、車掌の帽子を被った猫の人形を見ていた。
欲しかった。
でも、口にしなかった。
その日の夜。
男は、髪をいじりながら、私に袋を渡した。
その中には、車掌の帽子を被った猫の人形が入っていた。
「あ……り、がとう」
思い出したばかりの、ぎこちない発音で伝えた。
「いいさ、それくらい。それより、名前は決めたのか?」
「……」
「決まったか?」
男の手が頭に触れた。
「じゃあ……レイン、にする」
私は、その人形を抱きしめた。
温もりを、離してしまわないように。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
これから先のことはまだ決まっていませんが、
別の路線の作品にも挑戦してみたいと思っています。
その時は、また温かく見守っていただけると嬉しいです。




