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……狂気……崩壊……

毎日更新なんとか…


もう少しすれば救いが……

「アハッ?アハハハハハハハハハハハ…」


クリスティナは返り血に塗れた姿のまま狂ったように

地獄の底から聞こえる様な低い声で笑い続ける


「…………何これ……出来の悪いホラー…じゃないよね?」


「クリスティナさんの肩にいる黒いの…

…アレが原因だと思います……

アレは恐らく……評議会か国連のバーサーカユニットの生き残りだと思います

……出力はだいぶ低いですが…脅威です!」


未だ目の前でざくざくと父親に包丁を振るうクリスティナ

そしてその光景を信じられないディアーナが呆然と立ち尽くし眺める…

先程から返り血が飛んできてディアーナの服や顔を汚していく

ラティはディアーナの頬を小さな両手で引っ叩くと流石にディアーナも気がつく


「………ねぇラティ?

クリスを元に戻すには……あの黒いの倒せば…いいのかな?」


「…………分かりませんが……原因はあれ以外考えられません……禍々しい……あれも一応精霊の1種だと推測されます…ので…恐らくですが……」


クリスティナが笑いながら

血塗れの父親を足蹴にしてからこちらを向き

ニコッと笑う、もはや真っ赤な包丁と全身をゆっくりと動かし、ディアーナ達の方に近づいてくる

黒い精霊?もクリスティナの肩に止まったままラティの方を指を指している


「……ドォウシィタァノォォ?ディアーナァァァァ!?」


「チッ!早いっ!」


黒い精霊?がクリスティナの耳元で何かを囁く

真っ赤に全身を染めたクリスティナが、ものすごい速度で近づき

包丁を振りかざす

とっさに避けたディアーナは急いで使えそうな魔法を探す


「……っ!………くっ!………?!有った!


"グラビティ…プレッシャー"ッ!……………やった?」


狂気の塊と化したクリスティナが

上下左右から振ってくる包丁から血の滴を浴びながら

刃を交わしていたディアーナは使えそうな魔法を探し当て即座に使用する

"グラビティプレッシャー"を受けたクリスティナは壁に叩きつけられる

そしてクリスティナの肩にいた黒いのは……


「…………潰れてますね……


……やはりこの子も一応、私の同型機の様です


かなり出力は低いみたいですが………」


クリスティナよりも高重圧をかけた黒い精霊もどきは

床で広がる赤い海の1部になってしまい

潰れた破片を観察したラティがそう回答した


「そうだ!クリスは!?」


壁に叩きつけられてぐったりとしているクリスティナに

駆け寄り、抱き起こすディアーナ


「……良かった……大丈夫そう……あっクリス!大丈夫?」


「?………貴……女……ディアーナ……?……………………コレ…………コレは………………わ、わわわ、わた、わたし……がやったんだよね……?」


ディアーナが抱き起こすとすぐに気が付いたクリスティナは

カタカタ震えながら

血の気が引いて青ざめた顔を震える両手で覆いながら自分の犯した凶行を見た


「…………何で…私こんな……お父さん……殺し


て?…………殺して…………殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺してごめんなさい殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺してごめんなさいごめんなさいごめんなさい殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺し


て殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して……


して……殺し…………」


クリスティナの震えが段々と激しくなる

そして眼を見開いたかと思うと狂った様に同じ言葉を繰り返す


「クリス!落ち着いて!大丈夫っ!大丈夫だからっ!…………」



その夜、騒ぎを聞いて近所に行っていた

クリスティナの母親が、

自宅で倒れている血塗れの夫と精神が崩壊した娘

そして血塗れの娘を抱きしめながら包丁を持つ、返り血を浴びたディアーナを犯人と思う根拠としては充分だった




「……この人殺し!!あんなに仲良くしていたクリスまでこ


んな風にするなんて!この悪魔め!!」


翌朝、呆然としていたディアーナが檻に入れられて

衛兵の詰所に連れて行かれる時に、クリスティナの母親は、

震えながら何か言葉を呟き続けるクリスティナを抱いてそう吐き捨てた


「……おい、あの子あそこの旦那を滅多刺しにしたらしいぞ……」


「おっそろしい、あの白髪と赤い眼……まるで伝承の悪魔じゃないか……」


「…………昔の国を一夜で滅ぼした黒い悪魔だろ?確かに……」


「あら?……あの子、3年前に盗賊に襲われて全滅した隣村の子じゃない?」


「……似てるけど…………」


「ちょっと待て……そういや髪の色と眼の色は違うが…ありゃぁレッドハートの娘か?」


「…あの女傭兵の?……やっぱり流れ者の傭兵なんか受け入れたからあの村も滅びたのよ……自業自得だわ…」


檻の中のディアーナを見て近所に住む人々が想い想いの言葉をぶつける



「…………っ!……」


「待って!クリス!何処いくの!!」


母親に抱きついていたクリスティナが檻に向かって走り出す

それを母親が追うが手が滑って転けてしまい

その隙にクリスティナがディアーナの檻の前まで辿り着く


「あれ〜〜ディアーナだぁー♪ねぇ!こんどいあそべるの?……わたし、ずっっっとっ!まってたんだよ♪」


檻の柵を握りながらあどけない顔で

ディアーナに話しかけるクリスティナは幼児退行を起こしてしまっていた


「…………うぅ……ぐすっ……」


「ディアーナぁ〜、なんでないてるの〜?……そういえば、かみのいろきれいだね?せいれいさまみたい!……あとぉ、そのめもきれいね!ほうせきみたい♪…………あっ!おかあさんなにするの!ディアーナとおはなしするの!……いや……」


その姿を見てディアーナはただ泣くことしかできず

クリスティナは全てを忘れて精神のみ過去に戻ってしまい母親に引きずられて行った。

もうちょっと優しい世界になればいいなぁ……


感想やコメントなどあれば更新増えるかも?


ではまた次回

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