元騎士、再び修羅場寸前
修羅場展開楽しい
色々話してわかったことがある。
一つ、名前はアイ。
一つ、年は14歳。
一つ、親はおらず、孤児。
一つ、住むところもなければ居場所もない根無し草、放浪してたところ、財布をスられたらしい。
一つ、友達ならタメ口と呼び捨てで呼んで欲しいらしい。
「うっうっ、そうか………アイも孤児なのか………俺もって言いたいけど……アイは親の顔も見たことない………泣かせるじゃねぇか………」
「………どこか痛むの?大丈夫?」
「い、いや、なんでもねぇ!………なぁアイ行くとこないならウチに来ないか?」
「………いいの?」
「ああ!一人も二人も変わんねぇよ!」
「………二人?」
「あ?ああ、もう一人ウチに住んでる奴がいるから、アイも仲良くしてやってくれ………それに………二人目の友達になってくれるかもよ?」
「………友達………うん、頑張る」
「よしよし、じゃ我が家に帰りますか!!」
意気揚々と帰るエクティスは予想だにしなかった、自宅があんな混沌とした修羅場になるとは………
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「ってわけでアイを今日からここに住まわせていいよな?ボタン?………わからないことがあったらこのお姉さんに聞くんだぞ」
「もちろんでござるよ師匠!」
「よろしくお願いします」
「いえいえこちらこそでござる!」
「………ねぇ」
「なんでござる?」
「友達になってくれる?」
「いいでござるよ!アイ殿!」
「………そっか、じゃあその………」
「うん?どうしたでござるか?」
「………アイって呼び捨てにしてほしいし………ボタンって呼んでいい?」
「………」
「………駄目………?」
「可愛いい!アイと呼ぶし、ボタンと呼んでほしい!存分に愛でさせてもらうでござるよ〜♡」
「………よかった………」
「いや、もしくは拙者のことはお母さんと………」
不安げに名前呼びしてほしいと頼んできて、断られると思った瞬間、しゅんと落ち込んだ雰囲気を出すアイに母性本能を刺激され悶え狂う牡丹、つい、自身の願望から邪なことを教えてしまっている。
彼らが会話している最中、家の呼び鈴が響き渡る。
「………無粋な、家族団欒に茶々を入れるとは………」
「か、家族?何言ってんのボタン?、まぁ多分王女様か騎士団関連だろ、それ以外覚えがない」
「………お客様?」
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リビングにお客を通すが、通したお客様同士で睨み合っている。
「王女様がこんなところに一体どうされましたか?また私と先輩の邪魔をされに?」
「貴様こそ、どうしたシャーロット?早く無能騎士団に帰ればよかろう」
シャーロットはエクティスと仲良く会話してるとメルトに邪魔され、メルトは普段からエクティスと常に馴れ馴れしく慕うシャーロットを羨ましがっている、お互い気にくわない。
(なんでこの2人こんな仲悪いの………見た目は姉妹みたいなのに……)
原因を全く理解してないエクティス、修羅場に置いてきぼりである。
修羅場になりそう(小並感




