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会計士 異世界に立つ  作者: 一村
少年期 ~ ロコの町
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第6話 3の月5日(1) 商人ギルド加入

いよいよ本編開始です。

よろしくお願いします。

第6話 3の月5日 商人ギルド加入


 「そろそろですね」


 アイが微笑みながらライトに話しかけてきた。

 

 ライトがゴートから商品を仕入れてから今日で5日、棚に並んでいた商品はほとんど売れてしまった。

 商品棚には空きが目立つ。

 

 今日昼に王都から行商人の一団が南の町に向かう途中に、このロコの町に寄るのである。

 昨日まではゴートの店の先月の売れ残りを格安で仕入れ、店に並べ売っていただけで、ままごとに毛が生えた程度のことである。

 今日からは自分で仕入れる物を決め、行商人相手に仕入れ価格の交渉をして、店頭価格を決め、商品を売る。


 まさに店を『経営』していくのである。

 

 昨日の夕食時ゴートから今日の昼には行商人が来ると教えられていた。

 それを聞いたライトは興奮から落ち着いていられず、夕食の残りを一気に平らげ、部屋に戻り何を仕入れようかとワクワク想像しながら早く寝てしまったのだった。


 (いよいよだ)


 アイに相槌を打ちながらも、今か今かと外を気にしている。


 「ったく おいライトちょっと来い」 


 ゴートに呼ばれ、ライトが近寄るとゴートは続ける。


 「いいか 行商人も仕事でくるんだ もちろん向こうにも生活がある 油断してると目標額どころか素寒貧になるぞ」


 浮かれている様子の見て取れるライトにゴートはそれとなく注意を促しながら一つの冊子と書類を差し出す。


 「これは?」

 

 ライトは書類に目を落とすとそこにはこう書かれていた。




 許可証


 汝 マース=ライト がポータ王国の商人ギルドに加入することを許可する


 商人ギルド本部長




 「お前に話をした後手続きはしておいたんだ 今日から正式に商人ギルドの一員だ」

 

 「・・・」

 

 「商人ギルド員として色々な優遇が受けられる だが同時に義務も発生することを忘れるな 詳しくは冊子に書いてあるからちゃんと読んどけ」


 そうゴートは言いながらも商人ギルドについて簡単に教えてくれた。


   


 組織名 ポータ王国商人ギルド 


 組織図 本部長頂点とし各地方の支部長がその地方を統括する


 加入条件 ギルド員の紹介による 特例として他地方の商人ギルドからの転入も一定の条件を満たせば認める


 権利関係 ギルド員はポータ王国国内に限り自由に商店を開く事を認め、その他それに付随する業務に携わる事ができる

 

 義務関係 ギルド員は月100Gをギルド運営費として納める事 滞納状況が悪質な場合ギルド員の資格を剥奪する

 ポータ王国の発展の為、行商人からの商品の仕入れの際に取引価格の1%を税金として納める ただし行商人間以外との取引には掛からないものとする

 商売に励み商人ギルド員の一員として誇りを持ち活動すること

 

 


 「大まかにはこんなところだ」


 「会費は100Gか 結構するね」


 「会費の大部分は行商人の護衛費用と町をつなぐ街道の安全確保と新街道開拓の為の費用だ」


 「税金が行商人との取引にしか掛からないのは一般取引を活発にする為かな?よくできてるな」


 「お前よくわかったな 加入したとき最初はそこに不満を持つのが大半だぞ」


 (何気なくしゃべっちゃったけどまずかったかな?気を付けないとな)


 ライトの何気ない返答にゴートはびっくりしていた。


 


 ゴートと商人ギルドについて話していると、ゴートが言う。


 「そういえばライト その左手の指輪どうしたんだ?」


 「大切な人に貰ったんだ」


 そう答え右手で指輪を触る・・・


  

 

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