第5話 3の月1日(4)
第5話 3の月1日(4)
「さてと・・・」
結と別れた後レインは店に戻り、ベットに座り部屋で一人つぶやく。
「色んなことありすぎだろ・・・まずは・・・」
自分の中に二人分の記憶があるという感覚にまだ若干の違和感を感じないではないが、その二つの記憶の整理に取り掛かる。
2つの記憶を統合させていく。
(恐らく『物価』と『価値観』には日本との違いに苦労することになるだろう。)
そんなことを思いながら、机に移動する。
(書いているのはユング語、頭では日本語、読み書き・言葉は勉強する必要はなさそうだ。これは2人の記憶がある大きな恩恵のうちのひとつだな)
机の上の紙に考えのまとまったものを走り書きする。
「こんなところかな」
『種族』 もちろん前世では人のみ ドワーフ(ゴート)・獣人を見た記憶があり ほかにも? そのほかに魔獣などモンスターも居るようだ
『文明』 電気やガス等はない モンスターなど命の危険があるため武具類が発展
『貨幣価値』 穀物や野菜などを参考にすると1G=80円~100円程度
『物価』 食料では肉は割高
武具や薬品類は高級品だ、生活雑貨なんかはだいぶ安い
税金の一種である人頭税は日本でいう均等割に近い感覚 100G/月はかなりの高額に感じられる 子供から老人まで老若男女全て対象
『月日・時間』 暦は 1~8の月 一月は40日 一年は320日 日本ほど明確な四季の違いはない 1・2月が冬で春夏と来て7・8月が秋
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『価値観・考え方』 不明 ライトがまだ少年なこともあり、あまり正確なものではないと思われる
「それにしてもゴー兄 15の少年に3年で300万円稼げって事か キツイな」
そうつぶやきながらも、ふつふつとやる気が沸いてくる。
(結さんとも約束したし、精一杯やるぞ・・・でもちょっとあのセリフは臭かったかな?)
恥ずかしさに若干顔を赤くしたライトはランプを消し、ベットに入ると疲れからかすぐに寝てしまった。
なお明日の朝ライトは知ることになるのだが、今日挨拶回りした人の一部が開店祝いにと言っていくつか買い物をしてくれたようだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
次郎はライトとして生きていくことに決めた。
ゴートやアイにも何も言うつもりもない。
明日からまたマース=ライト15歳に戻るのだ。
もともと次郎は友人たちから少年っぽい性格だといわれていた。
そのため若干おかしな所があるものの、『実際は30過ぎである』15歳の少年ライトをすぐに確立させる事ができた。
こうして二つの記憶を持つ少年の物語は始まっていく。
プロローグ終了
次話より本編開始です。




