大人コーデルの30分教室
コーデルは黒板を使ってこの世界を記し始めた。そうやって教えたのはこの世界の今いる場所の地形。四角のプレートを描いたかと思えば、これが今我々のいる大陸だという。
海にでも浮かんでいるのかと思えばそのプレートの中に海があるのだとか。要するに、そのプレートは惑星だそうだ。
「我々はこの惑星をプレートプラネットと呼んでいる。我々が住んでいるのはこの真上で裏側には誰も住んでいない。裏側に行けば、プレートの位置を固定している重力玉に引き寄せられるからね」
「一体どういう原理なんですか?」
「簡単に言うと、お前の住んでいた普通の惑星の周りにある衛生とかが我々の住んでいるプレートに該当する部分だ。重力玉はプレートの大地を引き寄せながら回転させることで遠心力と拮抗させ、重力玉から離れないよう位置を固定している。」
「結構狭いんですね、この惑星」
「ああ、まあそれだけじゃ無重力で人は住めないからね、大陸の表に引力を発生させているよ、無理やりだけどね。でも、維持費がかかるんだ。だから我々チームエクレツェアは惑星移植計画も進めている。だが、それは話すと長くなるから次だ」
コーデルはチームエクレツェア本部のあるこの都市『クリティクア』をがさつに描くと、それをプレートで囲み、さらに丸で囲った。
「いいか? クリティクアがプレートプラネットの中にあって、プレートプラネットがエクレツェアの中にある。そして、我々の世界は1・5世界だ」
キシヨはようやく尋ねるときが来たと、
「たまに聞く、その『なんとか世界』ってのはなんですか? 俺の持っている『フィガー』は1・5世界のものだって言われて、それで1・7世界を再現するなと言われたんですけど、さっぱりわからない」
するとコーデルは縦に何本か線を描いた。さらに横に三本線を描き、一番上の線と二本目の線の間に丸を描く。
「ここがエクレツェアで1・5世界」さらにそのちょっと下に線を描いて「ここが1・7世界」
キシヨは手を上げて「武器屋で俺の世界は『沈没世界』だと言われました」
「それは第3世界」コーデルは一番下の横線に丸を描いた。
「基本的に、世界が1に近づくほどそこの住民は強くなる。そして今回行くのが1・8世界だ」
するとコーデルは多元宇宙論を少し話して次の話を始めた。
コーデルはついでに詠嘆のエクレツェアについて話す。
「あいつはエクレツェアの3人嘆と呼ばれている。この世界で三本の指に入る実力者だということだ」
「そんなに強いんですか?」
「よしきは『肩書きに過ぎない』とか言っていたが、俺もそこまではわからん。実際に強いやつはいくらでもいる。1・5世界以下を全て統率する『5賢帝』。クリティクアに存在する『5財閥』だったり、特殊能力集団『マスターズ』、『破王拳法』の実力者たちだったりとな。我らの仲間にも『死神役』というのもいる。こいつらも敵じゃなくてよかったと思うときがあるよ」
キシヨはそんな世界が存在することに胸を躍らせていた。
「もっと教えてくれ!」
コーデルは自分の腕時計を見ると困ったように、
「あはははは、興味を持ってくれたのは嬉しいけど、時間だ。今すぐバトルスーツに着替えて、会議室に来てくれ。新しい任務だ。もうみんな転送用意ができている」
「ちょっと、待ってください! どうやってかえれば!?」
「そうだね、探検しながら帰って見てよ。あ、トイレは済ませておいてね」
そういうと、コーデルはエーデルワイスの花束になって消えてしまった。
「トイレ済ませとけって言われてもなぁ」
太一がエクレツェア本部をしばらくさまようこととなった。
数十分後
トイレを探して10分、どこにも見つからず迷子になって広い庭を歩いたかと思えば砂漠に出たり。流砂に落ちたかと思えば、草原で湖から出てきた。
そして15分ほどさまよった時、ティラノサウルスに襲われて口の中に入った途端、目の前にはモニターと機械だらけの部屋に出た。
——迷子はやめて。道案内面倒臭いから——
目の前に座っていた美女がヘッドホンのマイクを通してそういった。
「ここは?」
——モニター室。みんなのサポートをしている部屋。会議室はそこの扉出て左。はよ行け——
「トイレは?」キシヨが尋ねると仕方なさそうに後ろを親指で指差して、
——あっち——
キシヨは言われた通りドアを開けた。
「きゃー! ミズノちゃん! 男の人が入ってきたわよ!」
——ごめんミズキ、ユニットバスだったわ——
キシヨの顔面に洗面器が命中する。次いでシャワーもかけられた。
慌てて扉を閉める。
——気にすんな——
そうして、なんとかトイレを見つけて事を済ませ、しばらく彷徨うこととなる。




