3人で暮らしたい 前半
「秀忠」は、少し、考えて言った。
「3人で暮らさない」
(ああ、やはり)
「わたし」は、「過去の状況もあるので・・・」と、否定的な言い方で
言葉を濁した。
「どういうこと」
「H寮に入れられたときも、親から捨てられた」
「捨てた、わけではない」
こちらとしては、愛知県の頼りない責任者のいる公的施設に預けるのを
1月程度の入院生活と1月程度のホテル暮らしの上、病院と実家に預けること
で、むしろ、拾ったのだが、彼には、わからないようだ。
そもそも、そうなったのは、彼の暴力といらいらとわがままのせいだと、
わかっていない。
「2人が、一人暮らしさせようとして、うつ病になった」
「一人暮らしさせようとして、やけになり、酒を飲んだ」
何でも、親のせいにしていて、責任転嫁である。
そもそも、実質1人暮らしを1日もしていない。
「ぼくと一緒に暮らしたくないわけ」
「稲城から、戻ったときも、最初は良かったが、暴力が出た」
「秀忠」は、エキサイトしていって、ベットボトルと洗濯物入れを投げた。
さらに、殴りかかろうとしていて、こぶしがブルブル震えていた。
「良子」は、きっとした顔で「わたし」をにらんだ。
前回、頭をやられたときは、ここで一言、言ったから、やられた。
一緒に暮らせない。お金も出したくないと言ったのは「良子」で、
今回も「良子」のために言ったのに、あほらしい。




