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《 桜 》
桜が好きなのか 嫌いなのか解らない。
冬の眠りからゆっくり目覚め、
花の蕾を膨らませ、
陽射しを浴びて まるで一瞬で満開に咲き誇り、
雨風を受けて一気に散りゆき、
青々とした葉を広げ始めたら、
愛らしい実が成り、
冷たい空気に変わる頃、
葉は様々な色に姿を変えて、
その葉も枯れ落ちれば 再び眠りに就く桜。
月日の巡りで、
刹那的に美しく姿を変えてゆき、
そうして幾年も幾年も生き続け、
人や 鳥や 虫達に愛される桜。
刹那の感情に自身が振り回され、
この醜悪な姿を曝し続けて生きる私の、
唯の嫉妬。
桜の美しさを、
好きなのか 嫌いなのか解らない理由は。




