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かが初めての任務で完全勝利してから早3日。


ゆかは訓練の楽しさに気づき、毎日一緒に手合わせをするくらい。


他のインオーガニックと動きに差がついてきて


左腕の銃器も使いこなせるようになっていた。


ある日、ゆかが絵本の一ページをまじまじと見つめていた。


俺はそれを見てゆかに近づき、声をかける。


浅木「どうした。気になるもんでもあるのかよ。」


ゆか「、、、、これ。」


ゆかは少し不安そうな表情で絵本の一ページを指差す。


そこにはクレヨンで描かれたぎりぎり「海」と認識できるものがあった。


浅木「、、行きたいのか、??」


ゆか「、、うん、実物、見たことはあるけど、、ちゃんとみたことなくて、」


浅木「、、行きたいならりんと行って来い。俺は寒いからパス。」


俺は眉をひそめながら参加を拒否した。


ゆか「なんでよ。お兄さんとも行きたいのに。」


ゆかは頬を膨らませて俺を睨む。


浅木「あー無理無理。寒い寒い。まずはりんを説得してこい。」


ゆか「ちぇーーーー」


ゆかは文句を言いながらりんの部屋へ向かう。


すると数分も立たずにニッコニコで部屋から出てくるゆか。


ゆか「お兄さんも誘って絶対!!だって!!!何なら今から準備してる!!」


ゆかはぴょんぴょんと飛び跳ねながら準備をする。


浅木「あ”ーもう、!行きゃいいんだろ行けば!!」


俺は投げやりになって防寒対策をする。


浅木「おい兵器そのクソ薄いロングTシャツやめろ見てるこっちが寒い」


ゆか「えーでも僕これしか持ってない!!」


浅木「じゃありんに借りろいますぐ仮借だ」


ゆか「いますぐ仮借!今回も借りられないねっ!!」

(某輪廻)

浅木「借りろ!!!」




ドタバタしながら準備を終え、歩いてのんびりと海へ向かう。


エネミー討伐部隊に入ってからの1年があっという間に感じてしまったせいか、


自分がもうすぐで20になるという実感がわかなかった。


霜は真っ白で、すべての影は凍りついて、


カーンと耳が聞こえなくなってしまいそうなほど寒かった。


辺りは燃え尽きた建物は原型を留められず崩れた家、エネミーの攻撃に耐えられず


倒れてしまった街灯を見つけた。


俺は唯一近くで生き残っていた自動販売機が動くことを確認し、


黄色いラベルで、コーンポタージュと書かれている缶のボタンを押す。


浅木「やっぱ来なきゃよかった、、クソ寒い、、、、、」


りん「うそだぁ、この間まで寒いなんて一言も言ってなかったのに、、」


りんはココアの缶を少し振りながら言う。


確かに、前までは真冬の夜中でも寒さなんて感じなかったが、最近になって


身を縮こまらせ布団から出ることが苦痛になっていた。


俺はコーンポタージュを飲みながら考え込む。


ゆか「お兄さん、それ何??」


ゆかが缶の中を覗き込みながら俺に問いかける。


浅木「あ?知らねぇのかよ。あったかい飲み物だよ。」


ゆか「へぇ、、そんなことより!!早く行こうよ!!」


ゆかは俺とりんの腕を強く引っ張って早く歩かせる。


華奢な腕から出る力じゃないと驚きながらも俺は抵抗せずそのままついて行った。




澄んだ海を見てゆかは大はしゃぎする。


ゆか「海っ!!!これが海、!?!


青いっ!!!綺麗だよっ!!!」


ゆかは両腕をばたつかせて無邪気であどけない笑みを浮かべる。


俺とりんははしゃいでるゆかを見守って思わず頬が緩む。


りん「ゆか、すごく嬉しそう。」


浅木「、、来てよかったな。」


ゆかは砂浜と海水の境目に立ち、俺達の方を振り向いて言う。


ゆか「ねーえ!!入りたいー!!」


浅木「バカか!!入ったら風邪引くぞ!!」


ゆか「それはまずい」


ゆかは残念そうに肩を落としながらも俺達の方へ駆け寄ってくる。


りん「もう満足した??」


ゆか「うん!!ありがとう!!」


ゆかはニコニコしながら頭を下げる。


浅木「お、頭を下げるを覚えたか。」













ある日、俺が夜に見回りをしている時


月明かりに照らされている影が見えた。


俺はエネミーかと思い、ため息を付いて銃器を向けるとエネミーらしき影は


両腕をあげ、ゆっくりと口を開いた。


??「あら、こんな夜中に何をしているんですの、??


もしかして、エネミー討伐部隊の方かしら、??」


華やかでおしとやかな口調に俺は立ち止まり、銃器を下に降ろす。


少し近づいてみると、小柄な女性だった。


髪を編み込みにして、お団子として一つにまとめている。


上半身は和服のようなもので、スカート状になっている。


俺はその見た目に一瞬たじろぐが、そのまま言葉を続ける。


浅木「、、お前は何者だ?」


??「私ですか?私は、、


「菫」です。」


すみれ と聞くと、植物のほうを連想する。彼女の名前の由来もそっちなのだろうか。


浅木「、、じゃあ、菫。お前はここで何をしていたんだ?」


菫「買い出しですよ。食材の。」


菫は妖艶な笑みを浮かべて両手に持った紙袋を見せる。


浅木「、、そうか。お前、いくつだ?こんな夜中に、」


俺が問いただすと、菫は少し困ったような表情を見せる。


菫「まぁ、女性に年齢を聞くなんて、、、


私は仕事ができる年齢ですよ。


子どもたちを育てる仕事をしているんです。」


子どもを育てる仕事。保育士やベビーシッターなのだろうか。


俺が考えていると、菫が手をぽんと叩く。


菫「あら、子どもたちが呼んでいるわ。


ごめんなさい。またどこかでお会いしましょう。」


菫は俺に小さく手を振ってから、背を向けて小走りしだした。


なんだったんだ。と思いながら俺は小屋に帰った。






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