人間兵器との生活
21☓☓年
21xx年、エネミーという謎の生命体が地球に降り立ち、異常増殖。
エネミーは四肢が武器になっており、二足歩行の動物、主に人間を攻撃対象にする。
エネミーによっての被害は約15万人以上の行方不明者や死亡者が確認されている。
エネミーの生態記録
身長150cm程度。巨大個体は最大200cmにもなる。
マスコットキャラクターに似た顔の造形で小さい子どもをおびき寄せる。
全身は薄い黄色で、耳は二等辺三角形で垂れ下がっている。
身長で戦闘能力が異なる。
日が落ちる頃にしか行動しない。
エネミーに対抗できる人間は主に2種類。
・インオーガニック…いわゆる人間兵器。体を実験台にされ、ありとあらゆる部位を
武器にされる。それ以外は寮生活。インオーガニックの暮らしはほとんど内密にされていて
詳細は不明。
・エネミー対抗部隊…インオーガニックと違うところは、
自分自身は改造されないというところ。
毎日厳しい訓練を受けてエネミーと戦い続ける。高い身体能力を持っていないとできない。
浅木朋紀:18歳で部隊に入った。寝不足な178cm
目つきが悪い塩顔。黒髪で色白。華奢だが丈夫な体
生活
バァンッッ
静かな森の中で鼓膜が揺れるほどの銃声が響く。
二足歩行の謎の生命体は、ゆっくりと地面に倒れていく。
俺は両手に持っている銃器を下に下げ、立ち上がる。
冬の冷たい空気が頬を撫で、俺は身震いしながら小屋へ向かう。
近道の廃墟の中へ入って通り過ぎようと思いゆっくり足を踏み入れる。
すると歩いていくうちに人影が見えた。
またエネミーかと思い、俺は身構えながらゆっくりと歩き続ける。
それは、エネミーではなかった。
床に横たわっている体に異常がありそうなほど白い肌。
ボサボサな髪の毛に無機質な表情。
俺は反射的に”それ”に近づいてしまう。
すると突然”それ”は動き出す。
俺は微動だにせず”それ”の動きをただ見守る。
ゆっくりと立ち上がった”それ”は、小さな声でうめき声を上げる。
腕、足、頬には無数の傷が残っていた。
??「オナカ、、スイタ、、」
俺はエネミーではないことを確認し、ゆっくりと近づいて余った非常食をみせる。
するとすぐに俺の手から非常食を奪い取って貪りつく。
俺の小屋の同じ部屋のやつが年下の世話がすきだったな、と思い出しながら
青白い傷だらけの腕を掴んで廃墟から引っ張り出して小屋へ連れて行く。
ガチャ
りん「あ、おかえり、、、は?」
こいつは俺と同じ部屋を使っている西村りん。
りんは”それ”を見つめて目を大きく見開く。
りん「何こいつ、ちょー可愛いけど、、誘拐でもした、?」
りんは俺に軽蔑の視線を送るが、俺は全く気にせず説明する。
浅木「エネミー討伐の後、帰りに拾った。」
りんはまだ疑わしげな表情のまま”それ”を見つめる。
りん「、、ふーん、、??
とりあえず泥だらけだし体拭いちゃお。」
そう言ってりんはタオルを持ってきて丁寧に”それ”の体を拭いていく。
すると”それ”の体はきれいになり、髪の毛もきれいに整えた。
少し癖っ毛で櫛を通しても直らないそう。
浅木「で、それ、どうするか?飼うか??」
りん「、、エネミー侵略事件の何かを知っているかもしれない、
しばらくここで保護しよう。」
俺は少し戸惑ったが渋々承諾した。
りん「、、名前は?」
「、、名前、、、、ない、別に、」
”それ”はそっけなく返す。
俺はその態度に眉間にシワを寄せながらそのままりんとの会話を見守る。
りん「、、じゃあ、うちらが名前決めてもいい、??」
「、、勝手に、、し、て。」
りん「らしい。どーする??」
りんは俺の方を振り向いて顎を触って考え込む。
”それ”は、廃墟の床に横たわっていたから、、
浅木「「はいきょ」は?」
りん「却下」
浅木「じゃあ「よこ」」
りん「決める気ある??」
数々の提案を却下され、俺は頭を抱えながら考える。
廃墟の床に、、
はいきょのゆか、、
の、ゆか、、
ゆか、
浅木「、、じゃあ、ゆか」
りん「え?」
浅木「廃墟の床に、横たわっていたから、ゆか。」
りんは”それ”をみて「ゆか」という名前でいいのか問う。
「、、、、、別に、、いいよ。他の、より全然、、マシ。」
浅木「「廃墟」でもいいんだぞ」
ゆか「「ゆか」がいい、僕、ゆか、」
俺は腕を組んでゆっくりと口を開く。
浅木「じゃあ、ゆか。
お前は、何者だ?」
ゆかはため息をついてから答える。
ゆか「、、インオーガニック。エネミー対抗の、、ためだけに、作られた、、人間兵器。」




