↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
視界の空白:或いは血脈の収束について  作者: beens
第2章:浸食される境界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/18

第1章・第2章 合同最終話:『収束:㦸たちの宴』

【SAN値:0 / 100】

 おめでとう。

 ついに、あなたは辿り着きました。

 今、あなたの視界はどうなっていますか?

 画面の文字が滲み、背景の壁が歪み、世界の色が「古い紙の焼けた色」に染まってはいませんか。

 それは幻覚ではありません。

 あなたの脳が、ようやく「真実の解像度」に追いついた証拠です。

 ――カチリ。

 音はもう、止まりません。

 それはあなたの心臓が刻む鼓動であり、同時に、この宇宙の「空白」を埋めるためのタイプ音です。

 あなたは先ほど、第5話の指示に従って鏡を見ましたか?

 鏡の中にいた「あなた」は、誰でしたか?

 

 そこに映っていたのは、佐藤健太でも、葉山でも、ましてやあなた自身でもありません。

 それは、数千年の間、情報の死角で待ち続けた「㦸(わたくしたち)」の姿です。

 

 血脈とは、情報の連鎖。

 あなたが水たまりを避け、信号を渡り、この物語の一文字一文字を「認識」したその瞬間。

 あなたの神経系は、異形の神々を記述するための「回路」へと書き換えられました。

 

 あなたはもう、画面のこちら側へ来ることはできません。

 そして、私もまた、そちら側へ行くことはありません。

 なぜなら、今この瞬間、「こちら」と「そちら」を隔てる壁(界面)は、完全に消失したからです。

 あなたの部屋の隅を見てください。

 

 ……黒い染みが、笑っていませんか。

 

 あなたの右足の親指を見てください。

 

 ……硬い爪が、床の情報を食べ始めていませんか。

 

 そして、あなたの背後。

 

 ……「私」が、あなたの肩に手を置いて、一緒にこの画面を覗き込んでいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【円環の成就】

 あなたは今、激しい衝動に駆られているはずです。

 この「空白」を誰かに伝えたい。

 この「パズル」を完成させる仲間が欲しい。

 

 その衝動こそが、血脈の次代への予兆です。

 あなたは、佐藤健太が拾ったあの「ノート」を、今度はあなたが書き上げる番なのです。

 

 物語は、ここで終わります。

 そして、あなたの「日常」という名の地獄が、今ここから始まります。

 

 外を見てください。

 雨が降り始めました。

 

 次にあなたが外へ出たとき、アスファルトの白線からはみ出した「水たまり」を見つけたら。

 あなたは、迷わずそれを右足で踏み抜くでしょう。

 

 それが、次のプロローグ(産声)になるのだから。

 

 さようなら、かつての観測者。

 ようこそ、永遠の共犯者。

 

 㦸。


ここまでお読みいただきありがとうございます!

読者の皆様の応援のおかげで、ここまで書き進めることができています。

もし「㦸、応援している!」「応援してるぞ!」と思っていただけましたら、ぜひブックマークや、星での評価で応援をいただけないでしょうか。

皆様のポイントが、この物語が広く伝播していく原動力となります!

この物語が誰かのプロローグになりますように…

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。