知られてる
作者「前回”とある要素”がなかったんですけど、あれは”奇跡”ですね。」
【三人称視点】
進(遼二)が異世界に修行に行って18年。
この18年は、冥界とその異世界しか時が動いておらず、未だ桐島達が戦ってる異世界では、”進が階段から落ちて死んだ所”で止まっていた。
先代の神であり、遼二だった頃の進を一部知っているカグラは、進が帰ってくるのを一人待っていた。
カグラ「私は救世主様と違って、世界B0以外の異世界には1ミリも干渉できない。でも、絶対に救世主様は生きて……いや、18歳まで生きてから冥界に来る。そして、18年前より遥かに強くなって戻ってくるはず……!」
進「……!あぁ、戻って来たんだ。」
カグラ「あ!戻って来たんだ、おかえり救世主様!」
再び霊体となった進が寄生人格である偽の圭と共に戻って来た。
カグラ「なんで寄生人格まで残ってるのよ……」
進「この体も18年ぶり……いや、今は霊体だから違うか。」
転生という形で異世界を過ごしていたので、進は本来の自分の姿を懐かしんでいた。
進「異世界で修行して正解だった。戦い方、判断力、そして……コミュ力も鍛えられた。」
今まで勇気の仮面なしではまともに会話ができなかった進だったが……
18年何も知らない異世界で過ごした為、初対面でも難なく接することができるようになっていた。
カグラ「いきなりで悪いですけどぉ救世主様ぁ。18年ぶりに私とセッ……」
進「やだ。」
カグラ「冗談冗談!だって私100万年位ずっとオ〇禁して……」
進「話変えていい?カグラ、実はさ……」
カグラ「……え?何、救世主様?」
進「クロちゃん……いや、寄生人格と仲良くなった。」
カグラ「え?……え?え!?えええぇぇぇ!?クロちゃんって……えぇ!?」
クロちゃん{圭?}(おい、お前まで寄生人格って言うなよ。)
進「ふっw……さっきだけだよ、クロちゃん。」
カグラ「本当に仲良くなったんだ……18年間ずっと一緒だったから、まぁ……そうね。」
予想外な関係になった二人に、カグラは驚きながらも自分を納得させていた。
進「クロちゃんと仲良くなった。でも、本題はここからだ。」
カグラ「……え?どうしたの?何があったの?」
進「僕は……バトルロワイアルの黒幕を知っている。それから、その部下の事も……!」
カグラ「……え!?なんで……!?」
あまりに唐突過ぎる発言に、カグラは固まっていた。
進「それから、カグラが18年前に隠してた事も、大体分かる気がするよ。」
カグラ「そんな……は!?まさか!?」
進「そう。だって……」
場にいる二人……否、三人の空気が引き締まる。
進「だって、クロちゃんは黒幕の部下、ミスターXが僕に植え付けた彼の分身だったから。」
カグラ「えええぇぇぇ!?」
カグラさえも知らない衝撃の事実に、冥界中で彼女の叫び声が響いた。
カグラ「それじゃあ……私は知らないけど、ミスターWも、ミスターZも?」
進「……うん。まぁ、前にあいつの能力によってWの存在は忘れちゃってたけどね。」
クロちゃん(俺がクロちゃんと言われてるのは、エックスという英文字がクロスされてるからそう呼ばれているんだ。名付けたのは進だけどな。)
進「でも、何度も聞くけど良かったの?Xとしての自分と決別し、あのチート能力を持ってるあいつを裏切るような事をして。」
クロちゃん(……あぁ。もう俺はミスターXじゃない。俺は俺として、進と共に生きる!)
進「ありがとう。」
カグラ「それじゃあ、分身じゃなくて、ミスターXの本体は誰なの?」
進「それは……」
(グラグラグラグラ!)
三人「え!?」
突如として冥界が大きく揺れ始め、少しずつ空間に亀裂が走った。
黒幕さえも知りえないはずの冥界が、消滅しようとしていた。
クロちゃん(まさか……おいカグラ!前言ってたよな!?”魂を送った18年間は送った世界と冥界以外の時間が止まる”と!なら俺たちが話してる今、向こうは既に動いてるんじゃないか!?)
カグラ「……はっ!?確かにそうだわ!でもなんでここが消えようとしてるの!?」
クロちゃん(実は俺……いや、俺たちXは、本体と分身、全ての記憶は共有される!)
カグラ「……えぇ!?」
クロちゃん(だから向こうに戻ったらすぐにXを倒す事を計画してたんだが……もう動いてるなんてな!クソッ!)
進「それってつまり……まずいよね?」
クロちゃん(あぁ……本体のXに全部知られた。俺たちの18年間を!俺の裏切りを!そして……この冥界の事を!)
進「そんな……うぅ!?」
すると突然、進の霊体に異変が起き、そして彼は意識を失った。
黒幕。W、X、Z。そして色々……進はバトロワの真実をほとんど知ってしまった!?
その事実を、本体のミスターX……〇〇は知っている!?
まさかの大波乱!これから先どうなっていく!?
次回「痛む」
つ、つづくぅ!




