表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いきなり妻候補の女子高生あらわる。  作者: 鯛盗鷺(たいとるさぎ)
~始まりの春~
7/30

第6話『これまでとこれから。』

「あっちの家ってのはクソ親戚の家だな。簡単に言うとくそったれ連中だった!」


 絆奈は怒り顔でクソ家のこと教えてくれた。

 両親が死んで親戚の家に居候したけど、そこの家族と揉めて絆奈は終始怒りの生活を送っていたそうじゃ。


「なるほど。まあ、親戚ゆーても赤の他人やし。気も合わんやろなそら」

「喋るうんこだった! 人間じゃねぇ!」


 絆奈は額から血管めちゃ浮き出てる。怖いな。


「どうした? 急に黙って」

「いやいやなんでもないですよ?」


 心を悟られぬよう俺は無表情に対応した。(怖いなぁー)


「それでな、むかつくからコンビニでバイトして無双してたんすよ!」


 意味わからんがなんか凄そう。

 こいつコンビニでバイトしてたんか。やべーな。

 こいつがコンビニの複雑な業務こなせるわけないだろ。

 多分身近に有能な同僚でもいたんだな。

 こいつはレジ前でにたにた気持ち悪く笑ってただけだ。きっしょ。


「それでな、常連の熟女がいて、その人と仲良くなって、ある日聞かれたんじゃ! うちの息子の嫁にならないかって!」

「あーはいはい、そーいうことですか」


 うちのババア登場。余計な行動には積極的だ。


「でなでな! ふたつ返事でオーケーしたぜ! クソ家の連中とは絶好や! もう顔も見たくねぇぜ! 良夫の母ちゃんといっしょに、あのクソ家にミサイルバズーカ打ち込んだわ! やつらの吹っ飛びよう面白かったぜ!」


アメイジングすぎるぜ! こいつは!


『~~~♪』


 そこにスマホの着信音が鳴る。

 曲はマヨネーズ剣士の『ヒトヅマ』!


「あ、うわさをすればなんとやら。良夫の母ちゃんから電話や!」

「おまえスマホ持ってたんかい!」


 絆奈は電話にでて、うちのババア相手に喜々と喋る。


「じゃあ代わるでござる! 良夫、母ちゃんだよ」


 俺は絆奈のスマホを受け取り、電話を代わる。


「ババア! てめえなんで電話にでねーんだよ!」

『電話なくしたからに決まってるじゃない』

「じゃあ、今かけてるこの電話は!?」

『新しいスマホ。78台目よ』

「RX78!?」

『あっ!』

「なんじゃいっ!?」

『スマホの電池切れそう! じゃあまた!』

「ファッ!?」


 切られた。頭にきますよ!

 絆奈にスマホを返す。


「とゆーわけで! これからよろしく頼むぜ! 良夫!」

「なぜ呼び捨てなのか。いまさら」


 もうこいつと住むの確定だな。まあいいや。

 こいつはこっちの高校に転入したとさ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ