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Create・World・Online  作者: 迅風雷
第2章 王都への旅路
63/193

23『加護喪失』

 メンテナンスは午後5時に終わった、予定では昼頃の筈だったが延長したのだ。

 まあ、俺のログインには影響ないので問題はない、では早速ログインだ。


 目を覚ますと布団の中だ、実際にここで寝た訳じゃないからなんだか変な感じだ。

 枕元には卵が2つ、これは時間が経てば勝手に生まれるから後で良い。

 今確認すべきは前まで無かった視界の端にある手紙の模様、メールかな?

 確認すると、又も運営とケイトさんからのようだ、なになに?


【緊急メンテナンス終了と一部の仕様の変更のお知らせ】

『プレイヤーの皆様に今回の緊急メンテナンス終了と仕様の一部変更をお知らせします


 本日六月十六日 午前00:00から行われたメンテナンスはPM05:00に終了しました

 メンテナンス内容:一部のアーツの威力修正

 メニューの一部の仕様変更

 称号【◯◯の女神の◯◯】の段階低下

 ゲートからチュートリアルフィールドへの移動

 クリアすることでチュートリアル報酬を得ることが出来ます


 プレイヤーの皆様にはご迷惑をお掛けしますが何卒御了承下さい

 今後も【Create・World・Onrainn】をよろしくお願いします』


 マジか!? ステータスを確認、確かに加護が燐光なるものに変わってる。

 まさかと思いグレイス達も確認、こっちもか。


【親愛の女神の燐光】

『親愛の女神ケイトと友好を深めた証

 回復魔法、アイテムを使用した、された時、回復量を一律+2%up

 友達、仲間、家族の危機を知る事が出来るようになる』


【双極の女神の燐光】

『光、闇属性の魔法による効果を+2%up、消費MPを+2%down』


【癒しの女神の燐光】

『治癒魔法の効果を+2%up、消費MPを+2%down』


 効果が5分の1に変わってしまった、無くなるよりはマシ、そういうことにしとこう。

 さて、となるともう1つのメールは、ケイトさんかな?


【こんにちは、女神です】

『まずは謝罪を

 私が授けた加護を燐光にしてしまい申し訳ありません

 女神一同一生懸命運営陣を説得したのですが力が及びませんでした

 加護が下がってしまった御詫びと言ってはなんですが

 冒険に役立つアイテムをアイテムボックスに送らせて頂きました

 今後もノルン達をよろしくお願いします


 親愛女神ケイトより



 追伸


 今回の御詫びの品は女神一同が運営陣から勝ち取りました

 性能はジンさん次第ですがお役に立てば幸いです』


 運営から勝ち取る、って一体どんな攻防があったんだよ?

 とりあえず確認、えーと、卵以外に知らない物は、……なんだこれ?


【神秘的な仮面】

『神聖な雰囲気を醸し出す仮面 儀式専用』


 儀式とはなんぞや? 

 取り出した仮面は白く、埋め込まれた宝石? がキラキラと輝いている、顔に被せてみるみるが何も起こらない、儀式が何か調べないと始まらない、か。

 文面をみる限りでは俺次第で何か変わるらしいが、これじゃ何も分からんな、王都に着いたら調べるか。

 ケイトさんがくれた物だし、きっと役立つ物だろう、神様だしな。

 とりあえずグレイス達に会いに行って、このもやもやした気持ちをスッキリさせよう。


「あっジンさん、おはようございます」

「おはよう、アンク君、でも挨拶ならこんにちはだと思うぞ」

「リアルだとこんばんはですね」


 エントランスに行くと、アンク君がこちらに気づいて挨拶をしてきた。

 1人の大人として挨拶を返した、挨拶は基本だしね。


「ジンさんも貰ったんですね仮面」

「そうだけどなんで分かったんだ?」

「? 今着けてるじゃないですか」


 何!? 慌てて顔に手を当てる、確かに固い感触が、外し忘れてたか。

 仮面を外して、ポーチの中に入れる、視界が変わらないから気が付かなかったようだな、恥ずかしい。


「外しちゃうんですか?」

「あぁ、これは目立つからな、そういえば"も"って言ったな、アンク君も貰ったのか?」

「はい! 僕のは【豪華な仮面】でした」

「俺のは【神秘的な仮面】だったよ」


 アンク君が取り出した仮面は俺の仮面の色違いみたいで白い部分が金色だった。

 御詫びの品なのに内容が違う理由は何でだろう?


「ちなみにアンク君の称号は何だったんだ?」


 恐らく違う理由はこれだろう、なんたって12、いや16柱も女神様がいる訳だしね。


「僕についてた称号は【剣の女神の祝福】でした、今は燐光になっちゃいましたけど」


 神様も加護の種類も違った、これは女神様毎に勝ち取った仮面が違うのか?

 それに祝福と加護って何が違うんだ?


「祝福ってどんな効果だったんだ?」

「斬撃武器の攻撃力+5%up、斬撃武器生産時の性能増加率+5%upでしたね、ジンさんは?」

「俺は親愛の女神で回復量が+10%upだったな、後は親しい人のピンチが分かる? とかなんとか」


 女神によって効果が違うのは知ってたけど、生産に効果を現す物もあったんだな。

 効果は、燐光、祝福、加護の順で高いみたいだ、更に上もあるのかな?


「便利そうですね、僕も助かってたんですけど、残念です」

「運営が決めたのならしょうがないだろう、結局俺達は提供された物の中でなんとかするしかないわけだし」


 どうせ、称号を持たない奴が騒いだんだろう、それか運営の意図しない事が起こったか。

 まあ、それなりに他でも良く起こる事だし、このゲームのクオリティなら起こらない方が逆に不思議、


「良いッスよね称号、おいらも欲しいッス」

「うおっ!? クロウ、突然後ろから話しかけんな! びっくりするだろう!」

「それは済まないッス、でもホント称号良いッスよね、何とかならんッスか? ノルンに聞いても答えてもらえないんッスよ」

「はぁ、だったら教会でお祈りでもしたらどうだ? 俺の従魔はそれで称号を貰ってたぞ」

「! マジッスか!? 王都に着いたら早速試すッス!」


 クロウがえらくはりきりだした、必ず貰えるとは限らんぞ、俺の称号増えなかったし。

 伝えるか? ここで落ち込まれても厄介だ、王都に着いてからで良いよね。


「じゃあ俺、グレイス達の様子を見てから出張所に行ってから戻るから、誰かに聞かれたら答えといて」

「了解ッス」

「アンク君はどうする? 一緒に行く?」

「僕はさっきユキムラと一緒に行ったのでここに残ります」

「分かった、それじゃまた後でな」


 アンク君とクロウに別れを告げ、宿の脇にある厩舎にやって来た俺、なんでもガガ達と一緒にグレイス達もいるらしい。

 やって来たのだが、


「グレイス、シロツキ、お前達の側にいるちっこいのは何だ?」


 グレイスの側には黒い子犬、シロツキの側には白い子兎がいる、お前達どこから連れてきた?

 ちなみに、グレイス達の大きさは変わっていない、大きな街の結界と違い、村の結界は魔物を寄せ付けなくする事しか出来ないそうだ。

 今はどうでも良いな、それよりこの子達だ、どうするか。


「見つけた場所に戻してきなさい」


 そういうとちっこいのは、グレイスとシロツキの背中に乗り動かなくなった、グレイス達も全く抵抗しない。

そして、グレイス達が一声上げると背中に乗っていたちっこいのはグレイス達の中に沈んでいった(・・・・・・)


「えっ?」


更に一声上げると今度はお腹の辺りから飛び出してきた。


「なんだこれは? ……まさか!」


 メニューからグレイス達のステータスを確認、すると知らないスキルが増えている。

 こいつが元凶か!?


【眷族召喚】

『自分と同系統の動物、魔物を呼び出す、召喚獣の1種

 能力は呼び出した者の能力に比例する』


 あー、つまり、このちっこいのはグレイス達の眷族と言うことだな、……食事は要るのか? いるんだったらまた食費がかさむんだけど。

 多分だけど、これ女神からの贈り物じゃないかな? こんなスキル覚えるような事して、いや、グレイスは分身があるからありそうだけど、シロツキはないはずだ。

 俺の仮面も似たような効果を持つんだろうか? いや、仮面は後回しってさっき決めたじゃないか! とりあえず、


「この子達はグレイスとシロツキが世話をするんだな?」

「ウォン!」「キュ!」

「だったらしっかりな、しばらくしたら出かけるから、それまでしっかり休んでてね」


 従魔達全員がしっかりと返事ーーちび達と馬達も含むーーを聞いてから厩舎を後にする。

 さて、出張所に行ってお金を貰ったら出発だ。

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