↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

40/40

第39話「怪人達の幕引き」

パーフェクト・マニュアル・シング────もとい、恐山を倒した進は、

少し覚悟を決めた顔ながらも、何時もと変わらぬ雰囲気でヒーロー達の下へと戻った。


「皆様、この度はご心配をお掛けしてしまい、誠に申し訳ございません。


ですが、出酢泥井のボスである恐山氏は、微力なお力添えですが、


この通り私が倒しておきました。どうか、お許しはいただけますでしょうか?」


恐山の呆気ない死に、相変わらず固まっていた李夢達であったが、

進が来たことで我に返り、直ぐ様三者三様のツッコミを入れる。


先ずは禰音が、激しくツッコミを入れた。


「いや……許す許さないの話じゃなくて、アンタの力って本当にどうなってんのよ?


レーザーを放つような怪人の親玉に素手で立ち向ってワンパンとか、


カンパニーの歴史を見てもこれが初よ!?今でも信じられないわ!!」


続いて李夢が、姉に続いて呆れ半分のツッコミを行う。


「……あはは、進さん。君、大した事していないように言っているけど、


結構とんでもない事だからね?まあ、倒せたから別に良いんだけど。」


「──確かに、迷惑を掛けたと言えば、その通りですかね。改めてお詫び申し上げます。」


「いやいや、誰も怒って『は』いないけどさ……。」


しかし虎次だけは、進に対してキラキラとした視線を向けていた。


「進のアニキ……今、自分は猛烈に感動したっすよ!


あの凄い怪人達の親玉を一瞬でワンパンするなんて、大統領もびっくりな偉業っすよ!


やっぱりアニキは、自分達のヒーローっすね!


──ところでアニキは、どうしてそんなに強くなったんですか?」


進はそんな嬉しそうな虎次に向かって、こう返した。


「お褒め頂きありがとうございます。強いて言えば……


……私が強くなったのは、中学生時代から空手やランニングをしたり、


たまーにジムにも通いながら、怪人を毎日倒していたから……という所でしょうか。」


「いや……自分が兄貴みたいになれるビジョンが思い浮かばないっす。」


進の圧倒的な活躍に、話を弾ませていた一行であったが、

山賊バズーカはそんな彼らを呼び止めた。


彼は怯えていた倉次博士をしっかりと確保していた。


「おいおい、超大型新人の話で盛り上がるのは結構だが、


この迷惑博士の処遇も決めないか?事後処理も大切な仕事の内だろう?」


山賊バズーカの言葉で、鳴神姉弟や虎次は直ぐに空気を切り替える。

そして、李夢と禰音は二人して、悪い笑みを倉次に向ける。


「あはは……あんたは確かに『元凶』ではないけど、


恐山に加担して怪人を作っていた事には変わりは無いんだ。


街を壊してくれた分を含めて、どう償わせてやろうかね……。」


「うふふ……李夢、あんまりこの人を壊しちゃだめよ?


やって貰うべきことは一杯あるんだから……


……と言いたいところだけど、今回の功労者は佐藤さんね。


倉次博士の処遇は、貴方に決める権利があるわ。」


こうして、倉次博士の処遇は進へと委ねられた。


(……え、まさかの私ですか?先程の明らかに世界征服を企んでいたPMTは兎も角、


生身の人間相手にはどうすれば……そうだ、前に見た漫画の方式なら?)


進は内心困惑しつつも、考えを纏めた後に倉次博士へと向き合った。


「倉次貝蔵──貴方は『出酢泥井』の科学者として多くの実験に加担し、


街の建物や罪のない市民に対して、多くの被害を齎しました。


その事は決して許される事ではありません。しかしその一方で、


貴方の才能、そして怪人に掛ける情熱は本物であったと思います。


そこで──『司法取引』は如何でしょうか?


これからはヘラクレスカンパニーの管理下に置いて、


『機器のメンテナンスや注文に応じた研究・商品開発を行う』……


その条件で有れば、貴方の命はお助けしましょう。


ですが……それを破れば、貴方も恐山さんと同じ目に遭う事になるでしょう。


どうですか?その話を聞いて、どうするかは決まりましたか?」


「めめめ滅相も!喜んで貴方達の下でお仕事させて頂きますゥー!!」


その進と倉次の言葉を聞いた鳴神姉弟は、納得した表情を浮かべた。


「そうね、『使える物は使う』という精神……実に合理的で良いと思うわ。」


「あはは、まあ、逃げ出しても僕たちがいるから大丈夫、だよね。」


一方の進は、まだ内心少しビクビクしていた。


(ふぅ、『才能だけは認めて労役にする』……というよくある漫画の手法。


この方針は納得されるかが不安でしたが、上手くいって良かったです。)


こうして、出酢泥井はヘラクレスカンパニーの手により壊滅し、

生き残った倉次博士や配下の怪人達は、カンパニー併設の地下収容施設にて、

労役に服する事となったのであった。


因みに後日、倉次博士は出酢泥井にいた時よりも、少しだけ顔色が良くなったという。


「ああ……人様の為に働くという事が尊いことだったとは……


もっと早くに知りたかったなぁ……。ありがとう、『佐藤 進』。」

出酢泥井戦、堂々完結!次回からは新章となります!!


今回のエピソードはいかがでしたでしょうか。

もしも「この小説が面白い!」「これからの展開が気になる」という方がいましたら、

ページ最下部から★での評価や、ブックマークをして頂けましたら有難く思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。