4-9
「何?」
ロキもジーンと同じく驚愕していた。それは仕方の無い事だろう。何故なら消したはずの相手が平然とその場に立っているからだ。
だが、これを許すラグナでは無い。
「百鬼、幻龍。」
その瞬間、ラグナの後ろから雄々しい龍と今すぐにでも喰わんとばかりの鬼が大量に「見えた。」
「ひっ!あ…あわわわ…」
ロキは顔を真っ青にし、後ずさりし始めた。
いつもならば一瞬で「幻」だとわかったのだが、ラグナの覇術の催眠にかけられたのだ。
当然、ロキを揺さぶり、精神的ダメージを与えた時に出来る心の隙があったからこそ催眠はかけられたのだ。
一瞬のうちに催眠までかけられる程の強者はラグナ位しかいないのだが。
「今帰ればまだ許してやろう。」
「グルァァァァァ!!!」
「ギィィィィ!!」
ロキから見たらまさに絶体絶命の時に自分に垂らされた生命の糸。まさに希望だ。
「はっ、はい!!」
ロキは急いで転移して行った。
その瞬間に龍も鬼も消した。
「ほぉ〜お前やるじゃねぇか!」
「助かったぜ!!」
「いえ、助けを呼んでくれなかったらここにいません。」
「誰が助けを呼んだんだ?」
一斉にシーンとなった。
だが俺は呼んでくれた相手を知っている。
俺はその人の所へと歩いて行き、
「ディーンさん、よくあんな状況でバレずに呼べましたね!?危険ですよ!?」
普通に叱った。
「う、うるさい!僕はお前の事を道ずれにしようとしたんだ!」
「素直じゃねぇなぁ〜」
「う、うるさい!」
いつもの喧騒が戻ってきた。
「じゃあ僕はそろそろ帰りますね〜」
「お!ほんとに助かったぜ!ラグナ!」
「また来いよ〜」
「はい!」
そして転移した。
だが、かなり悩んだ。
転移する前にロキから
「貴様だけは許さん…覚えておれよ!」
と言うメッセージを受け取ったからだ。
とりあえず馬車に戻り、ガタゴト揺られ始め、気付いたら寝ていた。
そして、気が付いたら…目的地の場所。
商売の街、セトモに着いていた。
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