055 ブサメンとエピローグ
※すいませんが、2022年末までに書いたのは54話までで、55話から五回目と六回目の服薬自殺の失敗を経て物理的に肉体を動かすのが困難となり精神病も劇的に悪化しつつ有ります、どれだけ疲労していてもここ三か月は一日に15分程度しか眠れなくなりました。
もうマトモな文章は書けません。
ここから先、「つまらないな」と一度でも思えば、そこで読むのを止めて頂いて構いません。
それでも自分は書きますが、これはあくまで自己満足です。
自分のような最底辺障害者でもこの世に何か残せるなら、と筆を執ったのが暫く前。
施設に入れられこの世から隔離され死ぬまで自由はない、と思うとせめてプロット通りに地の文くらい書きたくなります。
読んでいただき有難う御座います。
午後の部第一陣、ロリっ子がまた来た。
ピンク髪なんて向こうじゃまず見ないから目立つんだよな。
「いらっしゃいませ」
声も特徴的で普通に可愛いのでご挨拶。
「一番いいコースを三巡お願いします」
前回も思ったけどマジかよ、体重30キロ台で四時間半も飲むの?
んでお土産も上限まで買う、と。
すげーアルコール代謝能力だな、ブサメンは体がデカいから飲んでもあんまり酔わないし酔っても特に変わりはないからお酒は大して好きじゃないけど、好きな人はやっぱり好きなんだなぁ。
封建社会で貴族は絶対。無茶を吹っ掛けられないように良い物出しちゃおう。
テーブルだと手狭なのでカウンターの奥にご案内。
マッカランの18、シングルトンの18、テキーラのアネホ、良さげなカルバドスにクーラーボックスで冷やした日本酒をワインを冷やすアレで提供。
まぁ気取ったバーじゃないので日本酒用のグラスはそこそこの安物。
五本の酒と五つの盃、それとツマミをフルフル五皿出す。
「いただきます」
あれ、珍しいな。
こっちの人は日本語で頂きますは言わないと思っていた。
きっと王祖とやらが持ち込んだに違いない。
彼女は先ず、一舐めずつ酒を味わうと冷えた日本酒から行った。
まぁ度数低いしそれが正解だわな、四時間も置いておけばクーラーの氷も溶けるだろう。
彼女は紙に何かを書き付けながら結構なペースで酒を舐めツマミを偶に口にする。
一時間ほど立って彼女以外の客が全部入れ替わった後に魔術か何かだろうか?俺だけに聞こえるように風に音を乗せて語りかける。
曰く、『今の帝国は貴族に纏まりがなく平民が虐げられている、有望な芽は育つどころか踏み潰す有様。自前の兵は了承済み、元帝国領の隣国と渡りをつけたのでそこでクーデターを指揮して王になって欲しい、王祖の血脈至上主義の根付いた民たちは反発しないだろう』とのこと。
よく考えよう、でもなぁ…仮に王になったとしてどうなる?
魔術が有るだけで中世レベルの生活を送って楽しいか?今のほうが楽しいんじゃないかな?
こうやって店を回して金貨を鋳潰してルートに乗せれば幾らでも稼げるし。
しかし継がれた言葉で心が動いた。
曰く、『私が王妃となります』と。
じゃぁ有りだわ、こんな可愛いロリっ子に赤ちゃん産ませられるなら十万人でも百万人でも消し炭にしてやるわ。
部下の魔物ちゃんも可愛いし、おねだりしたら妾か何かとしてくれないだろうか?
そう思って話を持ちかけると答えは是。
なんでも、染めていない黒髪は王祖に連なるものの証として珍重され、先祖返りで真っ黒の髪が一筋でも混じれば箔付けで貴族位は確定なのだとか。
何の後ろ盾もない異世界人の俺では早々に権力闘争に巻き込まれ、いつまでもこうして落ち着いた生活は送れないかも、と。
彼女が前髪に入ったメッシュの黒髪を誇る理由も納得だ。
しかも彼女、現公爵家当主であるとかなんとか。
公爵ってやべーぞ、王族に離反しても国がまとまるタイプの貴族じゃん。
閉店時間までそんな事をささやかれつつ店じまい。
帰ってきて風呂に入ってラーメンを啜って寝た。
次の日も営業。
今度は朝から彼女が現れた、お土産で買った九本のお酒は飲まれてしまったのだろうか。
たわいもない世話話を少しすると、一緒に過ごして自分のことを知ってもらいたいので向こうの世界で旅行をしたい、と。
俺は一も二もなくサリア達に相談もなく了承、頼んだらあの金髪紫肌の子も同行させてくれるとか、いいねぇ。
アガッてきたぞ。
この日は昼に店を閉めて日本へと帰ってリチャードさんに電話、アフリカ行きの活動は長引いても行きかえりのフライト含めて六日間だと聞いて予定を作成。
金はまあ少々あるので、お嬢さんが日本で泊まる旅館はリチャードさんのツテで星付きの宿に泊まれることになった。
この面倒くさいアフリカ行きさえ終えれば待つのはハーレム、オギャーでバブゥ。
王様の地位付きとか最近のブサメンは幸運に恵まれているな。
でも中卒に内政とか出来るのだろうか?困ったことがあっても俺はグーグル検索と異世界ショッピングくらいしか俺は出来んぞ?
まぁそれが強みか。
品種改良も碌にされていない半野生の麦とゲノム操作で特性を付与した麦では収穫量に十倍ほどの差が出るとか何とか。
オマケに色々ある病気にも耐えられるようなり、冷害や渇きにも強い作物を導入出来たら…覇権国家に成れるな。
食生活が改善すれば国民の平均寿命はさらに伸び、労働者の耐用年数も右肩上がり。
もしもそういったルートを歩めるのであれば民達も反逆をしようなどとは思わんだろう、むしろ手をたたいて支配者の代替わりを祝福するはずだ。
*
「では少し買い物に行ってきますね、帰ってきて荷物を纏めたら暫くはこっちには基本的に居ません、まぁ三十分に一度はタバコを吸いに来るのでその時は宜しくお願いします」
皆に別れを告げて市街地へと車を転がして大型ショッピングセンターへ、キャリーバッグと衣服用の圧縮袋、あとは特になし。
着替えも自宅でできるし、飯もこっちで食えばいい。
ビジネスかファーストか知らんが、まぁ航空会社の人の目を潜って三、四分タバコを吸うことくらい出来るだろう。
早々に買い物を終えた俺は自宅へと帰って不審じゃない程度に荷物を詰めてリチャードさんの手配した車を待つ。
手持無沙汰なのでキャリーバッグを玄関石に起てて葉巻をスパスパ。
やっぱり俺紙巻派だわ、葉巻はキツくて旨いけど紙巻の手軽さが一番だわ。
迎えに乗って空港へ、リチャードさんと落ち合い喫煙所でタバココミュニケーション。
アフリカ系の通訳を伴い成田からドーハ、ドーハからケニヤッタに行く間に随分と酒を飲んだ。
ケニアについてからは個人タクシーで土むき出しの道を三時間ほど走ってタンザニア寄りの道なき道へ。
ここいらじゃ水は給水車が売りに来るそうだ。
水のある国に生まれたことを心底感謝しつつ現地の代表者と交流、牛の丸焼きを食べて後日支援と権利の譲渡を調印。
監査のない場所にある大山に、自宅に帰って錬成しておいた金の粒をありったけ埋め込み買収済みのケニア国家環境管理局の職員が派遣され大々的に金山の発見が報道された。
野生動物が多いこの地域で作業機械を使うのは環境保護の観点から如何なものか、と議題に上がり数世紀前宜しく人力掘削が始まる。
物理的に隔離された山小屋に造形魔術でペグを置いて、掘ったら山を戻してまた金を埋め込んで、とマッチポンプ。
*
ケニアでの仕事を終えて飛行機で帰ってきたら温泉だ。
あの女貴族、メイラちゃんと御付きのコボルトと一緒に星付きの宿を堪能した。
四か月後、ガルシュ帝国は併呑され新国家に組み込まれ俺は王となった。
老いを知らず、暗殺も通用しない絶対者は世界を革変した。
俺は現実でも、ファンタジー世界でも全てを得た。
さて、ではまた世界を跨ぐとするか。




