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7話「仕事への誇りと新たな仲間」最終話

次の日。


「おはようございます。

 コニーさん」


「あ、アリッサ様……?」


「スライムが勇者様のうんこを吸収し凶暴化したことを村の皆に話した。

 コニー一人に世界樹の肥料係をさせるのは危険だという結論に達し、アリッサ様にコニーの仕事をサポートしてもらうことになった」


祖父が分かりやすく説明してくれた。


「よろしくお願いします。

 コニーさん」


アリッサ様がにっこりとほほ笑む。その笑顔の破壊力に僕はドギマギしてしまう。


「僕は嬉しいですけど、勇者様たちは……」


「アリッサ!

 肥料係の仲間になるというのは本当か!?」


噂をすれば影、勇者様たちが現れた。


「俺たちが怪我をしたお前をダンジョン内に放置したことを怒っているのか?

 だが浅い階だったし、モンスターも弱いし、お前のレベルなら……」


「カイ様それは、私が怒るとかそういうレベルの問題ではありませんわ。  怪我をした仲間をダンジョン内に置き去にしたことを村の皆に伝えれば、カイ様は勇者の称号は剥奪……」


「ぐっ……!」


祖父には勇者様が怪我をしたアリッサ様をダンジョン内に置き去りにしたことを誰にも話さないようにと念を押しておいた。


「それが嫌でしたら、私がコニー様と一緒にダンジョンに潜ることを許可してください。

 それとも昔のように皆でダンジョンに潜りますか?

 その方が効率的ですし」


「誰が!

 こんなうんこ臭い奴とダンジョン攻略なんかするかよ!」


「では別行動ですね」


アリッサ様の塩対応に勇者様は瞳に涙をためていた。


「アリッサのブス!

 行き遅れても嫁にもらってやらないからな!

 バーカ! バーカ!」


勇者様が子供みたいなことを言い出した。


「カイ様、そういう言い方は逆効果……」


「うるさーい! お前ら行くぞ!」


勇者様一行はバタバタと走り去って行った。


もしかして勇者様はアリッサ様が好きなのかな?


長年の片思いをこじらせてる系?


「すみませんコニーさん、お騒がせしました」


「いえ大丈夫です。

 それよりもいいんですか?

 昨日のことを村の皆に話さなくて」


仲間をダンジョン内に置き去りにするなんて最低だ。


「カイ様はお人柄はあれですが、魔力量は多いですからね。

 世界樹のためにも、コニー様のスキルアップのためにも、まだまだ勇者として活躍していただかなくては困ります」


アリッサ様はそう言って口角を上げた。


彼女も結構いい性格をしている。


「でも本当にいいんですか僕の仲間になって?

 村には肥料係を馬鹿にする人もいますよ」


「コニー様はご存知ですか?

 肥料係が捧げたうんこでないと世界樹が受け付けないことを」


「えっ?」


「カイ様が勇者になったばかりの頃、肥料係を通さずにご自身のうんこを捧げたことがあるんです。

 世界樹に拒否され、虫や太い枝を落とされ大怪我したんですよ」


知らなかった。


「勇者のうんこを捧げる役目は誰にでも出来ることではありません。

 エルフは神に世界樹のお世話係として任命された神聖な種族。

 コニーさんは肥料係の仕事にもっと誇りを持っていいと思うんです。

 言いたい者たちには言わせておきましょう」


「ありがとう」


アリッサ様のおかげで、自分の仕事にプライドが持てた。


「これからよろしくね、アリッサ様」


「こちらこそよろしくお願いします。コニーさん」


こうして僕は仲間を得て、世界樹の肥料係の仕事が前より少しだけ楽しくなったのだった。





最後まで読んで下さりありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 傍から見るとキツイ・汚い…などと見えてしまう仕事でも、 世の中にとっては必要不可欠な仕事は多いですよね。 コニーもまたそんな仕事に携わる一人で、 健気に務めを果たす様はやはり「頑張れ」と応…
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