絶景の空中庭園!一攫千金(ただし命と引き換え)
海沿いの茶屋にて
一行はゼニゲバ・シティへ戻る道中、地元の商人たちがヒソヒソと話す不穏な、かつ魅力的な噂を耳にする。
商人:知ってるか? 雲の上にある「空中庭園」には、触れるだけで金塊に変わるという『ミダスの花』が咲き乱れているらしいぜ……。
カイト:金塊……! それがあれば、ノアールの胃薬代も、アイリスの鎧の修理代も、ルナのお菓子代も全部解決じゃないか!
ノアール:ちょっとカイト、そんな怪しい話に……。と言いたいところだけど、今後のレザレクション用の高級魔力ポーション代を考えると、背に腹は代えられないわね。よし、進路変更! 目指せ、雲の上のボーナスステージよ!
ルナの浮遊魔法で雲の上まで運ばれる一行。しかし、眼下に広がる絶景を見た瞬間、カイトの顔色が土色に変わる。
カイト:あ、あの……俺、実は高いところが……。
アイリス:案ずるなカイト殿! 私がしっかり支えて……おお、この景色は壮観だな!(感動してカイトを掴む手に力が入りすぎる)
カイト:あ、あばらが……。それに、足元が透けて……(パチン!)
高所恐怖症とアイリスの怪力が合わさり、カイトの心臓が物理的・精神的にストップした。
カロン(天の声):はい、ピッ!46回目。死因、高所でのショックおよび圧死。
ノアール:――せっかく金稼ぎに来たのに、お宝を見る前に三途の川へ下見に行く気!? 雲の上まで追いかけて、引きずり戻してあげるわよ!! ……いい加減にしろよこの高所恐怖症バカイトォォォ・エア・レザレクション!!!
ドゴォォォォン!!
雲の上で放たれた蘇生の衝撃波が、猛烈な「追い風」となって一行を乗せた浮遊魔法を一気に加速させる。
ルナ:ひゃわわっ!? 速度が……速度がマッハです!!
アイリス:素晴らしい! カイト殿が死ぬたびに、我々は神速で目的地に近づいているぞ!
ついに空中庭園に到着。そこには噂通り、黄金色に輝く花が咲いていた。カイトがふらふらと手を伸ばす。
カイト:おお……これが金塊の花……。
カイトが花に触れた瞬間、その指先から体がみるみるうちに「純金」へと変わっていく。
ルナ:カイト様! その花、触れたものを即座に金像に変えて窒息させる呪いのトラップです!
カイト:ガガガ……(全身が黄金になり、あまりの重さに庭園の床を突き破って落下)
カロン:おかえりなさい、47回目。死因、全身ゴールド化による呼吸不全。ピッ!
ノアール:――あんたの体より、本物の金塊を寄こしなさいよ!! 全身金ピカなんて、趣味が悪すぎるのよ!! ……いい加減にしろよこの成金趣味バカイトォォォ・シャイニング・レザレクション!!!
ドォォォン!!(黄金化したカイトを光の粒子で無理やり生身に戻して蘇生)
結局、ノアールの蘇生の衝撃波が強すぎて、脆い空中庭園の土台が崩落。一行はお宝を手にすることなく、カイトを「クッション」にして地上へ向かって自由落下を始めた。
カイト:ガバッ!ただいま! ……って、また落ちてる!?
ノアール:文句を言わない! 下に着くまでにあと3回死ねば、スタンプ50個達成よ! 頑張りなさい!
ルナ:……ノアール様、もう手段が目的になってます……。




