第123話:結局全員寝取ることに
「……アクヤ様」
今日の夜ご飯はコヲリの手作りだ。鮭ワカメの混ぜご飯と唐揚げ。それからサラダと卵スープ。スープは鶏ガラの出汁が出ている一品だ。
「うーん。美味」
それを俺は遠慮なく食べる。マジで美味い。マキノもウマウマと食べていた。今更だが、コイツが料理をすると煮物が暗灰色になるからな。人が食えるもんじゃねー。まぁそれはそれとして。
「コヲリ。大丈夫か?」
土曜日のデートでは散々だったからな。俺も同情はしようというもの。
「……アクヤ様は心配してくださるのですか?」
「まぁそりゃコヲリがへこんでいたらな」
「……アクヤ様」
今日はどうしよう。コヲリのことを思うと、一人にするわけにもいかないし。
「一緒にお風呂入って寝ましょうね」
膨大な借金。それによる地獄絵図。さらに人公の拒否。たしか原作のゲームでは「借金なんか関係ない! ボクはコヲリを愛してる!」って展開じゃなかったか?
「じゃあ一緒にお風呂入るか」
飯を食い終わって。皿洗いはホムラが。風呂掃除はカホルが。俺はアニメを見ながら筋トレに精を出す。
「ふっ! ふっ! ふっ!」
腹筋千回。腕立て伏せ千回。スクワット千回。きつくなってもやめないぜ。特にスクワットとか足が着火しているんじゃないかと思うくらい熱くなるんだが。そうして夏アニメを網羅しながら筋トレを終わらせて。そのまま風呂に入る。
「……アクヤ様」
で、当然のようにコヲリも入浴してきた。コヲリはDカップの巨乳だ。もちろん俺が反応しないはずもなく。
「……アクヤ様。……苦しそうですね」
「いや、はは、お恥ずかしい」
「……恥ずかしくなんてありませんよ。……アクヤ様が私に興奮してくださっているのでしょう?」
まぁそうとも言える。
「……鎮めましょうか?」
「やって出来るなら」
どうせ出来ないだろうという揶揄を込めて。
「……では」
だがあっさりとコヲリは俺の筋肉を御奉仕してしまった。暮れ四はまだ消費していない。その内の一回目をここで消費してしまったのだ。
「コヲリ……」
「アクヤ様のモノなら美味しいです」
本当か?
「……もうホムラちゃんやカホルちゃんとはヤっているんですよね」
「ソンナコトナイヨー」
「……本人たちから聞きました」
じゃあ言い逃れできないな。
「えーと……はい」
「……マキノちゃんとも?」
ある意味で。こっちにも色々と事情があるというか。別にコヲリを蔑ろにしているわけじゃないのよ? 言い訳にしかならんけど。
「……朝三暮四と聞きましたが」
「間違ってございません」
「……お辛くなかったですか?」
「それで一回自律神経失調症に陥ったからな」
「……ああ……あの時のはそう言う……」
で、心配してくれたカホルが抱きしめてくれたんだけど。
「……それで……やったと」
「まぁ。ソウデスネ」
「……むー」
怒る気持ちはわかるが……正確にはわからんが……とにかくコヲリも俺を愛してくれているのは事実で。ついでに昨日のデートを尾行する限り、人公にその遂行能力が無いのも納得した。
「じゃあ今日は俺と寝るか?」
「……ええ、……アクヤ様と寝ます」
「意味わかって言ってんだよな?」
「……それこそアクヤ様よりよほどですよ?」
もうこうなったら全員抱くか。カホルは人公に売られかけた。コヲリは人公に拒絶された。ホムラは罵られた。見苦しいのを通り越すと軽蔑する気すら失せるねェ……俺には人公がゴミにしか見えない。
「……ですからアクヤ様。……私を女にしてください」
「えーと。はい」
「……乗り気じゃないですか?」
「お前を抱くのは超ノリノリなんだが。やはり覚悟がいるというか」
あなた……『覚悟して来てる人』……ですよね。人を『抱』こうとするって事は 逆に『抱』かれるかもしれないという危険を常に『覚悟して来ている人』ってわけですよね……。
「……はい。……アクヤ様に全てを捧げます」
ニッコリと微笑んで、コヲリはそう言った。
「しゃーない。人公には泣いてもらおう」
俺は頭をガシガシと掻いた。こうなった以上一蓮托生だ。ヒロインたちは俺が幸せにする。カホルを売ってコヲリを拒絶しホムラを否定する奴に、流石に監督権は渡せない。
「ちなみにあと三回出さないといけないんだが。そこら辺の事情分かってる?」
「……アクヤ様の御要望の通りに」
じゃ、いいか。そうして風呂をあがって。そのままベッドへ。既に覚悟していたのだろう。おそらくカホルから貰ったタトゥーシール。デコレーションされたハートマークに『アクヤ様専用』の文字。俺の股間が活ホッキする。そのコヲリがシュルリと衣擦れの音をさせて、それから俺を抱きしめ、キスをしてきた。
「……アクヤ様ぁ♡ ……いっぱい恥かかせてくださいね?」
ご希望に添えるかはわからんがな。苦笑してレディファイトする。俺にとってはもはやいつものことだ。最近はヒロイン三人ともヤっていたし。塩梅はわかっている。
三ラウンドKOのつもりだったが四ラウンド言ってしまった。レディファイトは不思議だ。コヲリを想うとKO寸前でも立ち上がれる。とはいえ、流石に風呂の時と合わせて五ラウンドもダウンさせられるとKOもしようというもの。女の子。すげぇ。
「あー、やっちまった」
自己嫌悪。まじでどうなるんだよ。ラブハートのシナリオは。人公に渡しちゃいけないのはその通りだが、かといって俺みたいな金で女を買う最低男に……でもヒロインたちは俺を好きって言ってくれているし。信じてみてもいいのか? でもなぁ。
「……アクヤ様の……大きかったです」
器量のことな。あるいは度量。寛大な御心でもいいぞ。あ、あれは表現としては広いか。
「……もうこれで全員抱きましたよね?」
えーと。まぁ。
「……じゃあ明日からは一人一ラウンドですね」
ちょうど四人いますし、とコヲリが言う。ちょっと待て。それってつまり。
「……五人で運動するのもいいんじゃないですか?」
いや。いやいや。カホルとコヲリとホムラとマキノで? マジか?
「……一人一殺すれば数学的にも合いますよね」
算数の問題じゃねーんだからよ。
「……アクヤ様がいないと愛スール先生もいなかったんですよ?」
「それはお前の才能で……」
「……だから、……その全てがアクヤ様の功績です」




