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プロローグ
高校1年、春。
桜の花が開き、真新しい制服と見慣れない校舎に通う4月も終わり、緑のしげる5月になった。
毎日学校に行って、家に帰って、寝て起きて。代わり映えのしない日常に私は嫌気を刺す。
なによりも高校生なのに中学生となにも変わらないことが何よりも退屈だった。
もっと高校生らしいことがしたい!
──そう思った私は通学路の日常で見つけた【アルバイト募集】の文字にバイトデビューすることを決意した。
働く場所はケーキ屋さんだ。理由は高校から近くて甘いものとこのお店の雰囲気が好きだから。
期待を胸に応募した裏腹で、面接は緊張したけど、思ったよりも優しい店長さんに救われて、無事働けることに!
こうして“バイト”という高校生らしい響きと立地場所や雰囲気、つまり、勢いに任せて私のバイト生活が始まったのだ。




