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たまおの不幸な卒業文集  作者: 花南
32/34

03/01

 上条先輩が僕の家に遊びにきてすごい奇声をあげた。

「うわっ!? 何このパソコンで蠕動ぜんどうしている気持ち悪いの」

「僕のペット」

 そういうことにした。これが篠宮千恵さんですとか言ったら上条先輩は絶対に爆笑するし。

「これ喋るのか?」

「喋るよ。プログラミングおかしいけれど」

「やってみていい?」

「お好きにどうぞ」

 上条先輩はにやりと笑うと篠宮と打ち込んだ。

――篠宮は三芳のこと大好きだよ!

「おお! これお前が作ったんだとしたら恥ずかしいプログラミングしたもんだな!」

「違うよ! それ篠宮さんが僕にくれたプログラミングだから」

「ってことはこの気持ち悪いちびな生き物が篠宮千恵!? すげー! きめぇきめぇ」

「本当キモイものもらっちゃったと思うよ」

 先輩が僕の家にくることとか滅多にないけれども、どうせからかいにきたことくらいは分かっている。昔から可愛がられてたのかいじめられてたのか分からないのが旧監査委員長と僕の関係だし。

「……あ、なんか変なのある」

「何ですか?」

「『卒業文集には長すぎること(仮タイトル)』とか書いてあるファイル」

「ちょっ!? それ絶対読まないでくださ――」

「何ー、たまちゃんの甘酸っぱいメモリアルを読ませなさい」

「やめてください読まないでくだ――」

 額にチョークが飛んできたので慌てて避けた。いや今の避けなかったら確実にチョークが額の真ん中に刺さってたんだけど。

「うわっ! なげぇ……篠宮のことこんなに書ける奴って相当おかしいぞ」

 ああー! 見られた。はずかしい。消しておけばよかったのになんで消してなかったんだろう、僕の馬鹿。

 上条先輩は最初にやついていたけれども、暫く読み進めているうちに真剣な表情になって、そして「お前辛かっただろ?」と最後に言った。

「篠宮が高校卒業できるようになるまで俺たちサポートしなくちゃな」

「当たり前じゃあないですか。相模を平和にするのは僕の仕事だ」

「じゃあ俺の仕事ってなんだ?」

「影の支配者」

「違いない。たまちゃん、このファイルもらってくよ?」

「……え?」

 聞き返したときには既に先輩は僕のメールボックスから勝手に自分宛に添附ファイルを送信していた。

「何してるんですか!?」

「いや……ちょっと企みごと」

「篠宮さんに見せたり他の監査委員に見せたりしないでよね?」

「しないよ。もっとすげぇことするし」

 何考えてるんですか? 上条聖司先輩。

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