番外編 白虎 -2
数日後、変なやつが俺を訪ねてきた。
オロチ討伐作戦。それに参加してくれって話だ。
オロチといえば、天変地異後に突然現れ、世界を征服した野郎だ。
そんなやつを倒そうだなんて……おもしれぇじゃねぇか!
「てめぇは参加するのか?」
話しかけてきたのはブラズだ。
こいつも声をかけられたんだろう。
「最強を証明するには、うってつけの相手だ。おまえは行かないのか、ブラズ?」
「興味ねぇなぁ」
「びびってんのか?」
「興味ねぇって言ってんだろ。そもそも今の世の中に不満とかねぇんだよ。特にこの富士取区は最高だ。弱肉強食……人間も動物である以上、そうあるべきだと思わねぇか?」
「……興味ねぇ」
「無理すんなよガイア。てめぇとは気が合いそうな気がしてんだ」
「悪ぃが、俺とおまえの考え方はまったく合わねぇよ」
俺はブラズの前から去った。
作戦当日、俺は指定の場所に行った。
「これは……」
ここにいるやつらは、かなりの腕利きだ。俺が負けるとは思えないが、ラインファイトに参加すれば全員上位にいけるだろう。
「ラインファイトだけじゃ最強は名乗れないってことか……!」
わかってはいたが、世界にはこんなに強いやつがいたのか………おもしれぇ!!
その中で、一際存在感のあるじいさんを見つけた。
見渡した感じでは、あのじいさんが一番強いか……?
「よう、じいさん」
俺はそのじいさんに声をかけた。
「あんた、なかなかの腕とみた」
「ほっほ。お褒めいただき、光栄じゃわい」
「あっ、こいつは……!」
じいさんと一緒にいた弱そうなやつが声をあげる。
「知っとるのか?」
「はい。ラインファイトってご存知ですか?」
富士取区では有名な俺だが、やはり外に出ると知名度低いか。やはりここはオロチをぶっ飛ばして、一気に名前売るしかねぇな!
「それがこの人、ガイアさんです!」
「知ってるやつがいるとは、嬉しいぜ。だが、それは俺のリングネームだ。本名は仮子白宗という。よろしく頼む」
「わしは、元藤 玄十郎だ」
「この戦いが終わったら、ぜひ手合わせ願いたいね」
弱そうなやつ二人が割って入る。
お、ここでやるか?二人がかりでも一瞬だがな。
「まぁ落ち着け、お前達。……よかろう。道場を訪ねてくるがよい。ただし、お互いに生きて帰れたら……じゃが」
……ひっかかる言い方だな……。
「オロチに勝てねぇとでも思ってんのか?」
「努力はするつもりじゃ」
弱気なこと言ってんじゃねぇよと思ったが、じいさんの目を見ると、その言葉を発することはできなかった。




