初めてのVRMMOお城にて!
クロエの街は人で溢れかえっていた。
「この国で一番賑やかな街なのです!」
お姫様が自慢げにこの街の事を教えてくれる。こうって過ごしてみると本当にここがゲームの中だと忘れてしまう。そんな事を改めて考えているうちに王宮についてしまう。
メイドさんに連れられ客間に向かう。こんなに立派な城の中に入ったのは何年ぶりだろうか。確か僕が少年兵になって、最初の任務の時以来だから五年ぶりだ。その時に侵入したユールシヤ城の作りにかなり似ていた。というか全く同じだった。だからこの王宮の間取りがわかってしまう。あの時もあの後換気口を通って……そんな事を考えていたらその換気口から人の気配を感じた。案内してくれているメイドさんにそっと耳打ちする。
「あの換気口に誰か人がいます。1度そのまま通り過ぎてあの部屋に入って出てきた所を跡を追いかけましょう!」
メイドさんは少しだけ驚いたあとわかりましたと呟く。作戦通り近くにある部屋に一旦入って様子を探る。するとしばらくして、換気口から1人の男が出て来て二階の方へ向かっていく。そのあとをバレないように尾行する。多分向かっているのはお姫様の部屋だろうこの行き先ならそこしかないはずだ。そう考えながら尾行を続ける。男はひとつの部屋の前で止まった。
「あの部屋はお姫様の部屋!」
メイドさんは小さくそう呟いた。やっぱりユヅキの予想は的中した。同時にやっぱりこの城があのユールシヤ城と全く同じ作りだと確信した。
男がそっと剣を抜きドアを開けて何かを言おうとしたと同時に、ユヅキは男に向かって飛び出していた。男はそれに気づき、それに対応しようとしたがもう間に合わなかった。ユヅキは素早く男の腕を掴み、前に引っ張る。相手がバランスを崩した所で足を掛けて相手を制圧した。抵抗されても厄介なので、軽く殴り気絶させたとこで一緒にいたメイドさんがお姫様とその前でお姫様を庇おうとしていた侍女の元に駆け出す。
「お姫様大丈夫ですか?」
お姫様はまさか自分の部屋で襲われるとは思っていなかったのか、固まっていたがメイドさんの声で我に返る。
「えっ?えぇ、大丈夫です。しかしこれはどういうことですか?」
僕は、ここまでの事を説明する。
「そうですか。まさかあんな所を通り抜けてくる人がいるなんて……ユヅキさん一度でけではなく2度も助けていただき有難うございます!」
本日2度目のお礼を聞いていた所で騒ぎを聞きつけたのか城の中をパトロールする兵士が駆けつけてきた。
「お姫様大丈夫ですか?何事ですか!」
お姫様が兵士に説明して侵入者を連行してもらった。
ここでまた何があるかわからないので謁見の間に緊急で集まる事になった。
謁見の間に向かう途中のお姫様との会話!
お姫様:「どうしてあそこに人がいることに気がついたのですか?」
ユヅキ:「たまたまあの場所が目につきまして、よく見ると人がいたのでこれは侵入者だと思いました。それに殺気には敏感なので。」
お姫様:「そうだったのですか。しかしうちの母のメイドさんにも気づかなかった殺気に敏感になるぐらいってとても訓練されていたんですね!」
ユヅキ:「あはははは……(言えない、昔自分もあそこから侵入して人を殺したことのある少年兵なんて言えない)」
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