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第一部 ローウェル子爵領 神の世界で家造り

スミマセン。冒頭二行だけ後で付け足しました。

馬車の短い旅が終わり寮の部屋に案内されるなり、俺はクローゼットを開けた、


「頼んだものは買ってきたか?」


 今日はミニスカポリスか。

 レティはド〇キのコスプレコーナーがお気に入りらしい。

 一昔前のアニメを見すぎなんだろうな。

 レティのアニメDVDコレクションは俺が死んだ時期と比べてもちょっと古い。


「はい!ばっちりですよ!」


 そう言って彼女がアイテムバッグから取り出したのはパック詰めされたマンガ本の束。

 スラ〇ダ〇ク全巻セット。

 ブック〇〇のラベル付き。


 俺はレティとある取引をしている。


 俺専属の神である彼女は、俺以外に信者いない。

 そのため俺が与えない限り神威を得ることも出来ないし、お金を得ることも出来ない。

 ただ例外はあって、その一つはトトカルチョのような神の世界でのイベント事による賞金。

 一代イベントととしては俺も懸けられる側として参加したダンジョンコンクールがあるが、それ以外にも大小様々なイベント事が日々行われてやるらしい。

 美人コンクールやら歌の神によるコンサートやら料理対決やら。


 まあ、うん千年とかへたしたら億単位で生きているのだから、それなりの娯楽は必要ということだろう。

 聞いていると微妙に賭け事が多い気はしたけど。

 なんとか対決とかコンクールにはもれなく優勝者を賭けるトトカルチョがくっついている。


 もう一つが勝手に誰かが賽銭してくれたり信仰してくれたりした場合だ。


 俺専属の神であるレティは、俺以外の人間に加護を与えることはできないし、願いを叶えたりも出来ない。

 信仰を集めるためのアピールが出来ないということだ。


 だが。

 レティのただ一人の信者ということになっている(信仰心ゼロだけど)俺が彼女の代わりに信者を集めたら?


 信者が抱いた信仰心や供えた金銭はレティのものになる。

 レティはあくまでも俺専属の神だが、俺専属の神を他の誰かが勝手に信仰することはその人間の自由だし、その人間がレティに捧げたいと願って送られたものは信仰心であれ賽銭であれ捧げたいと願った人間の心が優先される。


 まあ、トトカルチョの賞金がなくなったらしばらくはたまに俺が金を恵んでやるしかないが、ある程度余裕が出来たらレスティーア教を広めてやると約束した。

 その代わりにレティがトトカルチョで得た賞金の三分の一を俺がもらう。


「そんなに持ってかれたらもうちょっとしか残らないです」


 すでに三分の二の大半を使っていたらしいレティがそう上目使いに嘆いて見せたが、


「知らん!後を考えずに散財したアホの自業自得だろ」

「……ふにゅう」


 だいたいちょっとったってまだ日本円で1億以上残っている。

 俺からしたら充分金持ちだ。


 ただし俺自体がその金を持ち出すことも、他の世界に行って使うことも出来ないので(レティが俺を連れて行くには彼女の神威が足りないらしい。禁止されているとかではなくたんなる力不足である)レティに買いに行ってもらうことになる。

 一回に付きお駄賃一万円と言ったら少し凹み具合がマシになったようだ。

 わかりやすいな。

 全部顔に出る。


 それと買ったものの置き場兼俺の住居としてこの世界の半分。

 もちろんいつでも好きな時に来れるように通路を繋げておくことも条件の一つである。



「なんで古本なんだよ」


 金があるんだから新刊書店で買えばいいのに。

 安いから俺もよく理由してたけどね。


「よくわかんないんですけどすごく安かったんですよ!私も買っちゃいました」


 ほら、とアイテムバッグからどんどん出てくるマンガやらラノベやらDVDやらゲームやら。


「……だからすぐ金なくなるんだな」


 明らかに買いすぎ。

 店からしたらいいお客さまだな。

 アホだ。


 ま、俺も興味のあるものもいくつか混じってるからヨシ。

 後で借りよう。

 まずはスラ〇ダン〇からだ。

 そのためにも。


「んじゃやるか」


 ご褒美はいったん横に置いて、庭の外に向かう。

 柵の脇には大漁の木材と金具に粘土。

 全てここの木や鉱石や土を使って錬金術と合成で俺が作った。


 スラ〇〇ン〇をゆっくり読むためにも、今日一日で家を造りあげてみせる!


 え?

 レティの家があるって?

 少女趣味すぎて落ち着かないんだよね。

 それに神とはいえ、見た目お年頃の女子と半同棲みたいのは、ちょっと……。

 ヘタレと言いたければ言え。


「アイクさん明日から学校ですよね。寮の部屋の方は片付けとかいいんですか?」


 確かに今日到着したばかりの寮の部屋は多すぎる荷物でグチャグチャだが。


「いんだよ!どうせ向こうでは時間経ってないんだし。いるものだけ後で出しとくから」


 土の聖霊に頼んで土地を掘り起こしながら答える。

 ここに土台となる錬金した石のブロックを並べて、と。

 床や壁は錬金して造るか。

 能力が全盛期に戻ってるから楽でいいな。


 屋根のない四角い箱が出来上がる。


 木の板と金具を錬金して三角屋根を造り、風の聖霊に頼んで箱の上に被せてってと。

 隙間を粘土で埋めていく。

 ん、メチャクチャな工程だが、外見はそれっぽいのが出来たか?


「……それ、どこから入るんですか?」


 お?

 忘れてたわ。

 入り口は開けとかないとな。


 あと窓もついでに作っとくか。






次回から第二部王立学校編が始まります。

引き続きよろしくお願いします。

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