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追放剣士とお気楽魔王~自由な奴らが世界を変える~  作者: 幸・彦
番外編 キャラクター解説など
623/703

●アクションシーン解説 2●

●ベクリア&グレリア戦●


見方によっては最強の戦力である、トッピナー加入のイベントです。


前述していますが、本作には定番のモンスターがほぼ登場しません。

ジリヌス王国編のラストとも言えるこの戦いのお相手は、ゴブリンに

相当する獣人ベクリアと、オーガに相当する大型獣人グレリアです。

どちらもルクトたちにとっては脅威になり得ない雑魚ではありますが、

世界観的には十分脅威の存在であるという感じです。


この時の戦いは、それぞれの強さを同じ尺度で表現する…という意図が

強かったと思います。例えばルクトの鎖鞭。直前の対バルセイユ戦では

ほぼ無力でしたが、本気で振るえば十分な殺傷能力を持つという描写を

入れられました。次にガンダルク。ここに至るまでサポートくらいしか

していませんでしたが、こういった雑魚敵相手なら自力で仕留める事も

不可能ではない。もちろんそれは、「ベクリアが少女より弱い」という

意味ではありません。レムリの肉体の潜在能力を、限界まで発揮できる

ガンダルクだからこその戦果です。


最初の悲鳴は何だったのか…という疑問が湧きますが、これはおそらく

トッピナーが敵を誘き寄せるために叫んだだけです。彼女がやった事と

仮定すると、余計シュールになってしまう気もしますが。



●ウォレミスの街の王女争奪戦●


本編屈指の大乱戦であると同時に、後々まで共闘する多くの仲間たちと

出会ったターニングポイントです。


王女の争奪戦という大それた目的を掲げる以上、とにかく規模の大きい

戦いにしよう…と考えていました。と言っても、大勢の敵をルクトたち

4人が倒すという無双系展開では、緊張感もリアリティも表現は不可。

だから冒険者たちとならず者たちが一堂に会する混沌を演出しました。

おそらくその中に、ルクトより強い個は一人もいない。だからといって

そう簡単に突破できはしない。多勢に無勢の状況は、決して覆せない。

このあたりの限界をはっきり線引きするのは、ひとつの鉄則でした。


この戦いの元ネタは、87年の映画「プロジェクトA2」になります。

ラストの決戦場面で、高所の足場を駆け回りながら戦うシークエンスを

「造酒プラント」という舞台設定でオマージュしてみました。

街の頭上に張り巡らされた無数の管というフィールドは、バランス感覚

極振りのガンダルクがもっとも得意とする戦場。そして酒が飲み放題の

地上は、トッピナーにとって至上のボーナスステージです。数の不利を

補うという意味でも、ここの戦いは描いていて楽しかった印象です。


元ネタ映画でも分かる通り、ルクトとガンダルク、アミリアスの3人の

見せるアクションは、ジャッキー・チェンのオマージュです。

世界設定がどんなものであろうと、ただ剣を振り回すだけの戦いでは

代わり映えがしない。限られた力や装備を、いかに活用して戦うのか。

厳しい条件の中、いかにして望んだ結果を掴み取っていくのか。

そういった意味でも、ウォレミスの戦いはターニングポイントでした。


ちなみに脱出の際に、ガンダルクが二番刀の上を駆け降りていく場面。

元々は、酔いつぶれたトッピナーを回収するために二番刀を使うという

予定でした。しかしそれだと、彼女が完全なるお荷物になってしまう。

もっと見栄えがして、プローノたちも活躍できるシチュエーションが

描きたい…という事で、ガンダルクがサーカスアクションを披露する

展開になった次第です。

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