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48話 カニの調達ですわ!



「それじゃあ、あの岩山はおサルさんの棲家だったのねえ」



「サル型の魔物は頭が良いから危険……」



「あいつらそんなに頭良くない」



「なんでチャンドラもいるの……?」



「出発前に合流しましたの」



 家を建てるための素材探しで東の岩山エリアまで行ったわたくしたちは、ハンマーヒヒという魔物のナワバリになっていることを知って、一度マヨルカとトゥーイがいる浜辺の拠点まで引き返して来た。



「彼らと取引するために、好物のカニが必要なんですの」



「カニ……」



「カニと引き換えに石材を分けてもらうんだな」



 カニは浜辺でも獲れるし、海沿いの岸壁にも生息している。

しかし、岸壁にいるカニを獲りにいくと上空からガーちゃんのような大型の魔物が襲いかかってくる危険がある。



「ハンマーヒヒたちがカニを獲るには、あの岩山から海側の断崖絶壁に行かなければならない。下りている最中に鳥型の魔物が襲ってくるかもしれないし、そのまま海に落ちたらあのクラーケンや巨大ダコの餌になってしまうだろうな」



「カニを獲るにも命がけですの」



 というわけで、わたくしたちのほうでカニを獲ってハンマーヒヒたちと物々交換することにしたのだ。



「カニを獲る方法はいくつかある。浜辺に現れるやつを捕まえるか、素潜りで獲ってくるか、罠を仕掛けるか……」



「罠、ですの?」



「竹や木材で籠のようなものを作り、蓋に返しを付けて内側から押し開けられないようにするんだ。中には魚の切り身などを入れておく」



 ミロスが砂浜に罠の絵を描いて説明してくれる。

彼の出身の北ゾーエ皇国ではこの獲り方が主流らしい。



「釣りでも獲れるんだな。チャンドラの持ってるツタの先に餌をくっ付けてしばらく放置なんだな」



「チャンドラ、釣りますたー?」



「とにかくなんでも良いからカニを手に入れますの!」



 というわけで、しばらくみんなでカニ獲りをして遊んだ。



 ―― ――



「結構獲れたわねえ」



「カニ、うまそう」



「チャンドラ、食べてはいけませんわ。これは交渉材料ですわ」



 ぐ~……



「じゅるり」



「アーシア、食べちゃダメだからな」



「分かってますわ!」



 みんなでカニ獲りをしたら結構な量を捕獲することができた。

今はスコットが作ってくれた籠にカニを入れている。

さすが元大工職人、カニ籠もお手のものですわ。



「これを、おサルさんのとこまで持ってくの……?」



「そうしたいんだが、あの岩山エリアまで行くのにここからだと数日かかるからな……」



「カニが死んで傷んじまうんだな」



「アタシも凍結系の魔法は使えないわねえ」



 ギリス王国のお屋敷にいた頃は、白の魔石から作った氷の魔石を利用した食材保管用の魔道具があったので、夏でも大丈夫だった。

しかし、ここはなにも無い無人島。

食材を長期間保存できないのはどうしようもできない。



「カニ鍋にして、持っていくというのはどうですの?」



「あのクソ重い甲羅鍋に具材をたっぷり入れて岩山まで歩いていくのか?」



「しんどいですの……」



 こういう事情もあって、ハンマーヒヒたちも好物のカニをあまり食べられていないのかもしれない。



「干し肉みたいに保存が効く料理にして保管できれば良いのですけど……」



「ふむ、それならひとつ、方法があるかもしれんな」



「スコット、何か良い調理法を知っているのか?」



 スコットが籠の中のカニを見ながら両手を合わせるジェスチャーをする。



「カニをペッチャンコに潰し焼いてせんべいにするんだな」




————  ――――



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