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疾走
ふいと、体が軽くなったように感じた。
やることは決まってる。
猫実さんに謝りにいく。
アイデア帳を元の場所に戻す。そしてドアの方を見る。猫実さんは鍵を持って掛けないまま出て行ってしまったようだ。どちらにせよ急ぐことには変わりはない。
上履きのまま駆け出した。
昇降口によって履き替える暇はない。今は一刻も早く、彼女に追いつかなければ。
薄暗くなってきた空を見上げる。こんなことがあったのに皮肉なほどいい天気だ。暗いようで、はっきりと見えるあざかやな青。昼でもなく夜でもなく。どっちつかずの空だ。
学校から出たところで、息が上がる。自分の体力のなさに呆れる。それでも距離を稼がなくてはいけない。ゼーゼー言いながら歩く。まだポニーテールの後ろ姿は見えない。
街の中を走るのなんていつ以来だろう。
ましてや誰かを追いかけて走るのなんて、、、。




