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転院と食事とリハビリと

転院した狸氏、全ては食のため、ダイエットを目指す。

毎食でんぷんのりの日々に食傷気味になりつつも五日ほど耐え、転院の日を迎えた。

転院についての諸々を聞きつつ、移動方法が気になった狸氏だが、どうやらストレッチャーごと運べる介護タクシーが世の中にはあるらしく、寝たまま搬送されるとの事だった。

毎食心を無にして呑み込む朝食の後、遂に移動する段となった、身体を起こすことも、横にずらすことも出来ない現状に歯噛みするも、大人しく身体を搬送されるしかなかった。

ストレッチャーに揺られながらタクシーへ向かう折り、数週間振りに屋外の明るさに触れ、柄にもなく感動を覚えた狸氏だった。

ストレッチャーに身体を固定されてなければ春の陽気を感じる素晴らしい天気だと思いながら、タクシーに揺られ転院先に着くと、検査に次ぐ検査であっという間に午後となった。

新しい病室に搬送され、居を落ち着ける間もなく遅めの昼食となったのだが、でんぷんのりやゼリー寄せの出来損ないとしか思えなかった今迄の食事と違い、少なくと粥やペースト状のおかずに多少の粒感が有りかなりマシに感じられた。

それでもやはり咀嚼が余り必要ない食事は味気なく、速く普通の食事をしたいものだと改めて感じた。

普通の食事を摂る、その為にも口腔を含めたリハビリをしなければならないのだが、車椅子に移乗出来ないことには話にならないので、先ずは移乗の前段階としてベッドのリクライニング無しで上体を起こせるよう訓練していくこととなった。

背を上げたリクライニングベッドから介助付きで上体を起こし、そのままの状態を保つというものだったが、ベッドから背を離すだけで眩暈がする有り様で余り長時間は出来そうになかった。

しかし、上体を起こした状態でベッドに腰掛けることが出来なければ介助付きでの車椅子への移乗も難しいとのことだったので、少しづつ身体をならしていくしかなかった。

食事を含め、今後のリハビリのため少しづつ動き始めることになったが、100kg級ファイターの狸氏は、根本的な本入院の原因である高血圧の治療や今後の健康のため、様々な設備の耐荷重が100kg迄という悲しい現実を前に先ずは100kgを下回ることも目標に加えられた。

兎にも角にも只でさえ少ない現状の摂取カロリーをこれ以上に減らされてしまうこと避けるためにも、何とか減量する方法を思案する狸氏であったが、そもそも寝たきり状態ではどうしようもないので、先ずは目の前の課題に向き合っていくしかなかった。

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