05_魔王様、平和に悩む
私は魔王だ。
ところで私は最近悩んでいる。
征服した人間たちの街や村から献上品が届くのだ。
中には人間の村に移住して村娘と結婚した部下(魔物)からのメッセージカードとかも入ってる有様だよ。
普通なら喜ぶのだろうが、私は魔物だぞ?
しかも魔王だぞ?
ひょっとしたら毒殺でもしてくれるのか?
と淡い期待も持ってみたのだが普通においしいものしか入ってなかったさ。
・・・まぁ魔王というのは総じて状態異常にはならないのだがね。
あ、これは他の世界の魔王にも通じることだから覚えておくように。
えーと、つまりだな。
そういう行動をダメ元でも片っ端から試してみるのは人間としては大事だと私は思うのだよ。
それなのに何故にこうも皆して私の統治に反発しないのだ?
もうレベル5の農民でもいいから魔王城に踏み込んできてくれないものだろうか。
サービスで一撃くらい食らってやっても良いし、何なら秘密の第二形態を見せてやっても良いぞ?
「ま、魔王様!」
・・・ん?
どうしたのだ慌てて。
「じ、実はですね・・・以前からとある村で勇者が名乗りを上げていたそうでして!」
なぬ!?
「最初は周囲の魔物たちも貧弱な人間だと高をくくって放置していたらしいのですが力をつけてしまい・・・」
おお!!?
「直轄の部下たちの猛攻を跳ね除けながらついに勇者一行は魔王城へと到達し・・・」
おおお!!!?
「ついに魔王様の部屋に・・・」
ついに・・・!!!!!
「・・・着いたところを魔王様が直々に打ち倒したとのことです!!」
・・・・・・・・・?
・・・・・・・・・あれ?
どういうことだ?
私は勇者に会った覚えは無いぞ?
「あ、はい。
隣の大陸の魔王様の話ですからね。」
は?
「いやぁ、我らが魔王様には及びませんが隣の大陸の魔王様も中々やるものですね。
今後は我々を見習って勇者が出現しないよう対策を進めると言っておりましたよ」
ち
ち
ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
「たまには国民に愛される魔王、逆に愛されない勇者がいることだってあっていいじゃないか」
と思って勢いで書いた魔王様視点の短編を投稿させていただきました。
表現が色々と下手だったとは思いますが、先人の方の小説を見ながらなんとか文章力を上げようとしている最中ですので大目に見ていただけると嬉しいです。
仕事の合間に思いついたら~くらいの感じで書いているため投稿ペースは他の方よりだいぶ劣るかとは思いますが、これから先、たま~に様子を見に来ていただけると私も「あ、読んでくれてるんだ」とモチベが上がると思うので、暇なときにでも応援よろしくお願いいたします。
追記・・・次回作「魔王来ちゃったんだけど」も見ていただけると嬉しいです。