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Come back to the moon water  作者: 白古賀
Chapter3 <Fly to the Moon>
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3-3

 <モノケロス>は、最も新しくできた航宙用マスドライバー施設だ。あるいはスペース・ポートとも呼ばれる。

 インド洋上に浮かぶそれは、巨大な人工島の上に長大な電磁加速装置(マスドライバー)が設置されている。

 最終加速レールが斜め上に伸びていることから、一角獣(モノケロス)の名前がつけられたという。


 元々、マスドライバーは古くから研究されていたが、コストパフォーマンスが悪いという理由で(この「コスト」は金銭的な意味とエネルギー的な意味の両方が含まれている)長い間実用化されていなかった。

 だがある時期から、環境規制の影響でロケットの打ち上げにマスドライバーを用いることが多くなり、次第に各地でマスドライバーが設置されるようになった。


 <モノケロス>はその中でも最新のマスドライバーだ。

 赤道上の人工浮島(メガフロート)に設置していることからロケットの軌道投入に有利な条件を持ち、都市部から離れていることから騒音や振動、環境汚染の懸念もない。


 ベレンの自宅で見たニュースによってその存在を知ったキラナは、月に行く方法としてこの<モノケロス>を利用することを決めた。

 <チラヴェーク>は宇宙、地上の両方で活動できるマシンだが、大気圏を脱出できる能力は無い。

 そこで、<チラヴェーク>ごと「産業用貨物」としてマスドライバーで打ち上げようという計画なのだ。


 もちろん、マスドライバーは他にも存在する。何ならヨーロッパにも。

 ではなぜわざわざ遠く離れたインド洋にまで行く必要があるのかといえば、それはセキュリティの問題だ。


 通常マスドライバーを使用するには厳しいセキュリティ審査を受ける必要がある。

 しかし<モノケロス>は現在一番セキュリティ審査の緩いマスドライバーなのだ。

 その理由は明確で、建造にかかった膨大な設備費用を回収するため、そして実績をアピールするために多数の打ち上げ実績を必要としているからだった。

 だからこそ、どうしても審査は甘くなる。


 また、他の理由として、マスドライバーの性能――最大射出速度と許容射出重量(ペイロード)が現状で一番大きいというものがある。

 これは<モノケロス>が現状最後発のマスドライバーであり、かつ人工島上の設置ということで設置面積に制約が無かったためだと思われた(その代わり、膨大な費用がかかるが)


 そして、その<モノケロス>に、遂に二人は辿り着いた――

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