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 俺たちは男達から奪った馬車に乗りながら旅を続けていた。

 馬の背にまたがっている獣人少女は可憐な見た目とは裏腹に怪力で、前方にモンスターが現れた場合率先してなぎ倒してくれていた。

 敵は勝手に倒され、ドロップアイテムは馬車に溜めて金に換える。良い循環だ。


「そう言いながらも、あの子が少しでもピンチの時は真っ先に飛び出す貴方って結構優しいですわね」 

 

 くすくす笑うお嬢様の頭を掴み、森に投げ捨てた。



 次に付いた町はモンスターに襲われている真っただ中だった。

 建物は破壊され、人々の悲鳴が上がる。


 その混乱に乗じて、獣人少女と一緒に物資を調達していた。


「こんな時に何をしているのですか⁉」


 モンスターの数が多いのでそれだけの武器を早急に用意する必要がある――そう説明してお嬢様にも協力させた。結果、町を襲っていたモンスターを早く倒すことができた。

 

町の人々からもてなしたいと言われたが、俺たちはすぐさま町を後にした。

 なぜなら馬車には町で拝借した大量の物資がある。ばれなかったので、しばらく旅は安泰だ。


「勇者と言うより、盗賊ですわね……」


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