2 ギャルに教科書貸すイベントを実況(笑)してみた
ハイペースで実況してきたが、登校するとペースダウン。
なぜか鈍感主人公野郎にサッカー部のエースで学校一のイケメンの友だちがいるということは、別に羨ましいと思わないのでスルーすることにする。
俺、美少女に関することしか実況する気ないから。マジで。(もはや清々しい)
よって特に実況することもなく進んでいったのだが、ここで緊急イベント発生。
三限目の行間に、隣のクラスの美少女ギャルが鈍感主人公野郎の前に出現!
こいつを俺は知っている。
美少女ナンバー02。(えっ急に?)
茶屋佐奈。
日本人離れした長い金髪が特徴的で、胸元が大胆にオープンしております。写真が撮れないのが残念だ。いつかフリー素材になることを願おう。(もう救いようがないゲス)
そんな、正直鈍感主人公野郎と正反対のような存在の茶屋さんがなんの用だろうか。
目が離せません!
「あのさ~木賀ちゃん」
「ど、どうしたの?」
おいおいちゃん付けですかおいおい。(おいおいサンドイッチ)
まぁここはツッコまないでおきましょう。(どっちの意味でも)
プレーオン。
「化学の教科書忘れちったから貸してくんね?」
出たよ教科書借りる例のやつ!
絶対好きだよね。絶対鈍感主人公野郎のこと好きだよね?
もうこれはさすがに気づいてもいいんではないでしょうかどうでしょうか。
いやでも……多分ある意味期待通りの感じだなこれ。
「はぁーいつも茶屋さんは教科書忘れるよね。しかも毎日」
「わりーわりー」
いや絶対教科書ほんとはあるけど、わざと忘れてることにして鈍感主人公野郎に借りに来てるやつ! なんだよクソ可愛いじゃねーか!
あんなに経験豊富そうに見えてやることが小学生。アプローチの仕方に中学生も笑うのを抑えられない!
これはもう確信犯。絶対好きですね。そして俺も好きですね。(は?)
「もう今日だけだからね? 明日から絶対持ってきてよね?」
「つれねーこと言うなよ木賀ちゃんー。これからも頼むよぉ~、なっ?」
「……それじゃあ茶屋さんのためにならないんじゃないの?」
「ったく木賀ちゃんは真面目だなぁ~」
うん、確かに真面目。
ってかあんまり今のところクズじゃなくない?
もっと俺は美少女侍らせて「ぐへぐへ」言ってる姿が見たいんだけど。
「じゃあさ……」
茶屋さんが鈍感主人公野郎の耳に口を近づける。
ちなみに俺は耳がいいので、囁きもばっちり聞こえた。
「(こないだみたいに、いいことしてやるよぉ)」
こ、こないだ⁈ またこないだかよ!
どんだけ過去に何かしら大きなラブコメイベントを美少女と迎えてるんですかね。
一つくらい俺に分けてほしいくらいだ全く。
「だから、教科書貸してくれー」
「……わ、分かったよ。で、でもこないだみたいなことはも、もうしなくていいから……」
「木賀ちゃんは初心だねぇ。じゃ、いつか返す~」
「終わったらすぐに返してね!」
「覚えてたらな~」
「茶屋さんー!」
「にひひ~」
……ギャルも悪くないな。
って今はそんなことどうでもいいんだよ。
また美少女に好かれてんのかよこいつ。
噂通り……いや、噂以上の鈍感主人公っぷりだ。
ここまで来たら二次元から転移してきたんじゃないかと疑うレベル。
心の中ではどうせ、「僕は茶屋さんにいいようにされてるだけで、きっと僕のことなんかちょうどいい奴にしか思われてないんだろうな。……まさか好きなわけ……ない、よな」とか思ってんだろうな。
はぁ、さすがにここまで鈍感主人公だとムカついてくる。
いや、もはや鈍感主人公とか抜きで、美少女にモテてること自体が不満たっぷりだ!(理不尽)
本音駄々洩れで、もはや非リアではなく、ひたすら美少女を侍らせたいと思っているクズに見えていることに気が付かない田中であった。
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