6話
更新おくれてしまいました、すいません。
先程の休み時間、2組にて
「ねぇ!聞いてくださらない?皆さん」
「...どうかしましたか?」
そう聞かれると、自慢げに鼻をふふん、とならしながら笑う少女は2組でトップグループに入るくらいの権力を持ち合わせている少女だった。
その我儘、プライドが高い等、いろいろな面で嫌われているのを本人は自覚しているのだろうか。
「私、実は西園寺財閥主催のパーティにお呼ばれされてますの‼しかも、伊集院様方も来ると聞いてますわ」
「うわぁ、いいな...それでお近づきになれるんじゃないんですか?」
「そうよ、そのつもりなの‼だからドレスアップ等をプロの方々に頼みますの」
どうだ、と腕をくみながら己の周りを囲む少女達を見渡した。
そこで、一人が呟く。
「もしそれが、主役の西園寺様や伊集院様達より目立ってしまっては...」
「......!そ、そうでしたわ。私としたことが...!」
ハッと気づいたらしく、周りの少女はホッとする。どうやら気付いていたらしいが、己の地位ではこの少女の怒りに触れてしまえば一瞬で、脅かされると考えてやめていた。
が、そんなことで怒るような心の狭い少女ではないらしい。ここは一先ず呟いた少女に感謝した。
そして彼女らは、その少女を、少しだけ見直すということ出来ごとがあった。
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そのころ、6組の特待生クラスでは。
全員机と向き合って次の授業の為に予習をしている。特待生は一度でも成績が落ちてしまえば退学になるので、小学生ともいえどその真面目さは大人を見返せるくらいだ。
他のクラスとは違い、休み時間に教室から声が聞こえてくることは少なく校舎が違う1組2組3組からは時々すれ違う時、ヒソヒソと何かを言われることもある。主には「まじめ過ぎてヤダ」という言葉だ。
6年間この学院に居続けた猛者までいるがほとんどが最近入ってきたものばかりだ。その猛者としてあげられる一人の少女は、教科書に向けてしかめっ面をつくるわけでもなく涼しい顔で問題を解いていっている。クラスメイトとは違う雰囲気をまとっているようにも見えるが、それが6年間居続けた結果ということ。
彼女__西村唯がこの学園に思うのはただ一つ。
クラス分けを身分で分けるという馬鹿げたことをするな、ということ。親の権力で偉そうに人を見下す奴をどうにかしてほしい、自分は2組だなんとか言いながら特待生である私達を散々罵るのには正直ストレスがたまる。校舎が違うのに教室までやってきて言うことなのだろうか。
西村唯含め、全員が気にも留めていなくてそれに腹を立てるのか怒られる。本当に自己中心的だな、と表で出したい言葉を何度心にしまい込んだことか。
1組の人間は会うことが滅多にないし喋ったことも一度もない。6年間居続けることにもなる、その中で一度は喋るのかと思ったこともあった。結果的に今年も喋りそうにならなさそうだし
全員有名な家の娘たちの集まりだからか校舎が一緒と言え2組がある場所からかなり離れている。聞いた噂だと教室がかなりでかくてどうも近づきにくい雰囲気を出していると聞く。
(まあ、どうせ全員他の奴らと同じだろうし。それに特待生私達の方はこんなに努力しているのに何もしない奴らに見下されるのかよく分からん)
この学院に入ったのも、そもそも自分自身の意志ではない。母親と通っている塾に言われたから、だ。なんでも将来就職しやすいかららしい。自分としても将来に困らないのならそれで良い、大学もこの学院の大学に特待生として通うと予定している。先は遠くなりそうだがなんとか頑張るようにしている
話は戻るが1組を仕切っているのはフランス人形の様にかわいらしい容姿を持つ伊集院麗奈、背が高くどこか大人の雰囲気を纏う美人の神楽坂栞、ツヤがあり柔らかい黒髪を持つ大和撫子系の白鳥鈴子だ、と聞く。
(3人とも顔が整ってるとか、どこの漫画だ)
この情報はクラスに居る西村唯と同じ6年間この学院にいる猛者の友人から教えてもらっており、本人はそれほど興味がないらしい。
その時聞きなれたチャイムの音が聞こえた。
どうやら授業が始まるらしい、お嬢様の集まりであるこの学院の授業は簡単だと思ったのだが意外にも高度だった。そのせいか特待生全員予習をしているらしい。
(私がいるクラスは当然ずっと6組のはずだから、関係ない人達のことだけど)
少なくとも小学校卒業まではそう思っていた。
只単に他のクラスのことが書きたかったんです。