ただいま、チュートリアル中
勉強嫌いな俺には、隣のクラスに気になる人に放課後テスト勉強を教えてもらうチャンスが来た。毎回の何気ない時間が少しずつ俺にとって大切な時間になっていった。
俺が、別ゲームのコイン目当てで始めたゲーム。そこで出会った、ちょっと不思議で頼りになるギルド長・ムルだった。ゲームの話から始まった会話は、いつの間にか恋愛相談にまで発展していく。
恋愛経験なんてほとんどない。ましてや、初恋をこじらせるならなおさら。思ってもいなかった。
……まさか、この相談があんなことになるなんて。
俺はこの迷宮を、無事に攻略できるのか!?
百瀬 聡太。高校二年。
俺は日課でいつも帰ったらスマホで電子・紙漫画を読んでいる。電子漫画を見る時、コインが足りなかったから、コイン目的でほのぼの冒険ゲームをインストールした、
「よし!手っ取り早くコインを取るには〜なんかチーム入った方が楽なシステムかー…どこにしよ…困ったなぁ」
と言って、しばらくそのまま置いてお風呂に入りに行った。そんな時、暗い部屋でピコン!と通知が鳴った。あがってから見てみると、ギルド員募集中の通知だった。
「運良!!しかも【初心者歓迎】、【即抜けOK】とかって、優しすぎるだろ」
結構やり込み系のゲームで、ここまで優しい条件なのは他にもあるかもだけど、俺にとっては、初めて見た。だから、見た瞬間応募してしまっていた。そこからが始まりの物語だった。
「やっば、チュートリアルやってたら、もうこんな時間じゃん!?そういえば明日小テあるじゃん…!?…どうしよ…今回10点以外取ると、居残り…まじか…」
_| ̄|○ il||li
〘うちの学校では、考査前の小テで10点以下を取ると居残り、追試がある。〙
「ぁー…今更だ、もう寝るしかねぇ、ちょっと公式見てから寝るか、よし✨️」と言って、寝る支度をして夢に入った。
次の日案の定、寝不足で、点数も落ちた…
百瀬:
「うわ~居残りだー…」
「笑笑仕方ないじゃん百瀬笑笑ちゃんと寝ろよ」と言ったのは、
幼馴染の山村 光一。
「てか、今回の居残りって何すんの?」そういったのは、高校から同じクラスになった、
西嶋 朔。
百瀬:
「あ〜なんか今回の出題範囲の問題をもう一回解くのと、今度追試がある…最悪…ゲームしたかったのに…」
山村:
「ゲームって、昨日入れたって言ってたやつ?」
百瀬:
「そうそう!あれさ、めちゃやり込みゲームで、条件高いのに、優しい人居てさ!!速攻で申請しちゃったよね」
西嶋:
「へぇ~そんなのあるんだ、
んでそれで点数落ちてたらだめじゃん」
百瀬:
「そりゃそうだけど…」
山村:
「まぁまぁいいじゃん、
それ終わったら遊び行こうぜ!」
百瀬:
「おう!いいねぇ!」
西嶋:
「いやいや笑笑まぁいいけど笑笑
今度の考査の時、同じミスするなよ〜」
百瀬:
「分かってるって、はい解☆散!」
西嶋:
「ほんとじゃん、授業だ」
山村:
「あっ…俺移動教室だ、またな!」
そう言って、各々が、今日の科目で追われていった。ふと廊下を見てみると、光と同じクラスの、男子が通った。
[背筋きれー、誰だろう。あと寝癖ついてる、
かわい。あとで、光に聞いてみよ。]
百瀬:
「あっ…!やば、課題…」
西嶋:
「言ったそばから笑笑はいはい、どうぞ笑笑」
百瀬:
「ごめん!悪りぃ!」
そう言いながら、さっき少し目が合った気がするが、そんなことより、次の授業の準備をしていた。
《放課後・居残り》
[うわ~どうしよ、全然解けねえ…
光も朔も部活だし…]
百瀬:
「分からん」
ボソッと呟いた時、すると上から急に声がした。
???「ここ違うよ、この問題はここの公式使うと楽だよ。」
ガタッ、いきなり過ぎてびっくりしてしまった。
百瀬:
「えっ?どこ…?誰…?」
《昼食の時、回想》
《百瀬:
「そういえば、あのさ、黒髪の男子で背筋綺麗な子いるじゃん、なんか名前知ってる?」
山村:
「珍しい誰かのこと聞くの、えっと、誰だ…あー、あのこね、あいつ結構頭いいんだよ。順位2桁には入ってる。名前は…たしか」》
「久我 加伊、隣のクラスの。ほら、体育一緒でしょ?よろしく」
百瀬:
「あーうん、よろしく」
久我:
「んで、ここの公式は…」
百瀬:
「あっ…うん!」
〜数十分後〜
百瀬:
「でっ…できた!!すご!!ありがとう!!えーと、久我さん?」
俺が、解いてる間、ずっと目の前の椅子に座って、教えてくれてた。
久我:
「いや、何もしてないよ、できたのは百瀬さんのおかげでしょ?」
百瀬:
「でもだよ!ねぇ今度お礼させて!あと、名前知ってたんだ。」
久我:
「あ〜、百瀬さん有名だから?
いや、いいですよ笑笑ここの範囲今度の考査にも繋がるから同じ所で、ミスらないようにしてくださいね。」
ん?一体何で有名なんだろう…?
百瀬:
「そうなのか…?うわ〜凡ミスするなよってやつ、朔にも言われたんだよ…どうしよ…」
久我:
「朔?西嶋朔?あの運動部で、めちゃくちゃ大会出てる人?」
百瀬:
「う、うん、そう!へぇ~知ってんだ!!すごいよな、あいつ、熱血運動で笑笑優しいし、彼女も居るし、勝ち組すぎる。あー…そんなことより…どうしよ」
あまりにもしょんぼりしていたせいか、
久我が
久我:「じゃぁ今度から、僕が教えようか?」
と提案してきた。まさか順位が2桁には入ってる久我からの提案だった。この上ない提案で、これまた速攻で返事をしてしまった。
百瀬:
「まじ!?できる時間あるなら、お願いしたい
所存…!!」
久我:
「いいですよ笑笑、僕もちょうど勉強時間欲しかったし、復習にもなるし」
百瀬:
「やったー!!ありがとう、よろしくね、久我さん!」それから、テスト考査までの放課後、特訓の
「幕が開けた。」
久我:
「いや、なに幕開けてるんだよ。」
そう言う久我の方を向き、
百瀬:
「あれ…?聞こえてた…?」
そう言うと、おかしそうに頷く久我がいた。




