浄化
「来たのね!」
「当たり前だ!」
リヒトがそう答える。
「あら、この間のおチビちゃんも一緒なの?」
「誰がおチビちゃんだ!」
公爵は怒り心頭で怒る。
「グラスはどこだ!」
「ここよ?」
グラスは括られいる。眠っているようだった。
「「グラスを離せ!」」
公爵とリヒトが、そういうとマリーはイラついた。
「なによ、こんな小娘、一人どうなろうとべつにいいでしょ?」
「そう言う訳にはいかない!」
「どうでもよくなどない!」
リヒトも公爵も引かない。
「な、なによ!この女が、そんなに大切なの?!」
「当たり前だ!」
「そうだ!」
公爵の後にリヒトも対抗する。
「わかった!殺してあげる!」
「「?!」」
マリーはグラスへとナイフを突き立てようとした。それをルークが止めようとする。だが、それは
「気づいてないとでも?!あんたが移動済みなことぐらいしってるわよ!」
ナイフはルークへと向かう。だが、ルークの方が上手だったらしい。マリーのナイフは吹き飛ばされる。
「!?」
その隙にルークはグラスを助け出した。
「許せない!許さない!許さない!!」
「諦めろ!マリー!」
「リヒト、あんたも死ねばいい!!」
マリーは今度は禍々しい光を放とうとする。
「!」
当たれば即死である。
「皆!逃げろ!」
リヒトがそう叫ぶとルークは公爵をリヒトはグラスを抱えて走った。
「まずはあんたからよ!リヒト!!」
そうして闇の光が解き放たれる。
「!?」
「うっ」
リヒトが気がつくとグラスが、それをバリアーで防いでいた。
「くそっ!!死ねぇ!!」
闇の光の威力が強くなる。だが、グラスは引かない。
「グラス!もういい!逃げろ!」
リヒトがそういうがグラスは聞かなかった。
「大丈夫です!!」
バリアーが割れてゆく。
「グラス!」
バリアーが割れて、今度はグラスが光を放つ。その蒼い光は闇の光を押し返した。マリーは逆に光を浴びる。そして、跡形もなく消えた。
「グラス!大丈夫か?!」
「はい。」
「マリーはどうなったんだ?」
「浄化の光を浴びせただけなのですが……私、やってしまったんでしょうか?!」
グラスは自分のしてしまった事に震える。
「大丈夫だ。」
「え?」
「マリーは消えた。死んでない。」
「えと、つまり、あの身体は作り物だったと?そして、浄化の力で魂が浄化されて肉体とともに消えた、ということでしょうか?」
「お前がそう思うならそうだ。」
「……」
「グラス!怪我はないか?!」
「アルト様!アルト様こそお怪我は?」
「大丈夫だ。」
こうして、魔女マリーは消えた。それから公爵は王都へと戻る。マリーの恐怖のない、平凡な日々が訪れたのである。




