表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/8

第八話 雨の日の遊び

 ポツポツと雨が振る日の記憶の図書館。来客は少なく、ほぼ休日のような雰囲気があたり一面に漂っていた。雨音に耳を澄ませながら、とある二人が食堂で向き合っている。


 キュラとアイカ。二人は机に目線が進んでいた。そこに広げてあるのは、リバース。この世界にも存在するのだ。


「ふふ、どう?アイカちゃん。僕へたくそだけど、今頑張ってるよね。」


 今は意外にもキュラが優勢。だが、彼は気づいていない。真ん中を埋めすぎると後で後悔することを。アイカは目を細めて、牙をむくタイミングを探っている。そして、その瞬間が訪れた。


「ええ、ですが終わりです。少し攻めすぎましたね。」


 端にあらかじめ設置していた黒い石が、みるみる一方向、いや三方向に広がっていく。キュラは置く場所がなく、何度もパスを余儀なくされた。


「うそ。全然、おけない。」


「ふふ、まだまだですよ。」


 そして、結果はあっさりとアイカの勝利に終わった。キュラは悔しがることはなく、むしろなんで負けたんだと目をキラキラさせながら、見つめている。


「なるほど、ここをこうして。ああして。ふむふむ。」


 アイカは彼の独り言を聞きながら、ふうとため息をつく。


「本当にわかっていますか?」


「うん!もちろん!」


 キュラはそういいながら、手を動かした。先ほどの動きを思い出すように。アイカはそれをほほえましく見ながら、再度窓の外を眺めた。


 まだ、雨が降っている。今日も静かに記憶の図書館は営業していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ