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3話
「何がそんなに気になるんだ?やけに、菜々ちゃんを気にしてるな」
落ち込んでる西原を慰める事はせずに、冬四郎が聞くと西原は唇を尖らせた。子供のような仕草だった。
「菜々ちゃんはむつが大好きなんですよ」
「幼馴染みだしな。むつも菜々ちゃんの事は好きだろ?いまだに仲良いみたいだしな」
「そうじゃないんですよ。菜々ちゃんのむつ、大好きは下心があるんです」
冬四郎は、お前も下心あるんじゃないのかと思ったがそれは言わなかった。だが、冬四郎の微妙な表情の変化に気付いたのか、西原は咳払いをして誤魔化した。
「菜々ちゃんは、両刀使いなんです。だから、いつむつに手を出すか心配で」
「考えすぎだろ。女の子なんて仲良いほどに距離は近いもんだろ?」
「あれは違いますよ。もう‼俺には分かります。だって、学生の頃から敵対してますから」
「あぁ、仲悪いのか」
呆れてるのか冬四郎も山上も、話よりも呑み食いの方に集中し始めていた。
「ちょっとお兄さん‼まじな話です」
「おい、待て。お前にお兄さんなんて呼ばれる筋合いないからな、認めないからな」
「本音が出ましたね。けど、それはむつが決める事ですから」
「っち…」
冬四郎と西原が睨み合いを始めていたが、山上は気にする事なく、焼酎を呑みながら冷めた厚揚げを食べていた。




