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よろず屋-百合の衆-  作者: 幹藤 あさ
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3話

『はい?』


不機嫌そうな少しかすれた声のむつがようやく電話に出た。


「お前、学園内に居るんだってな?大丈夫なのか?菜々ちゃんも居るうえに悪魔がどうのってのもあって」


電話越しのむつは、はぁーっと溜め息をつくと、うーんと唸っている。ざりざりと何か擦れるような音も聞こえてきた。


『菜々いるもんへーき』


「だから、余計に『うるさいなぁ』


やはり不機嫌なようで、西原が言うのを待たずにむつは言った。心配になっていた西原は、むつのそんな態度にイライラした。


『関係ないくせに。とし君の仕事とは別の仕事なんだからさ、大丈夫よ』


「関係ないかもしれないけど…お前、行方不明者が出てるの知ってただろ?のこのこ乗り込む神経が信じらんねぇよ」


『む…菜々入るもん。今日もさっきまで一緒に居たもん』


「だから、その菜々ちゃんはお前…その…」


西原は何かを言いかけて、歯切れが悪くなった。結局、言葉が見付からなかったのか、黙った。


『もぅ嫌い、ばかっ』


「ちょっ、きら…」


ぷつんっと電話を切られた西原は、つーっつーっと音のする携帯を見ていた。


「きらっ…嫌いって…嫌いって。嫌いって言われちゃいましたけど…えーっ嫌われた」





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